惹き付ける何か
こっちがお客様なのに、常に気を使う典型的な例がタクシーです。
近距離だと「すいません、近くで申し訳ないのですが」と言って運転手の反応を無意識に見てしまう。その時に運転手が「はい・・・」と言う一言で、その時の気分が左右されるのですからとんでもありません。こんな商売、絶対に間違っている。電車を乗るときに誰が一駅で申し訳ないと思って切符を買っているのでしょうか?誰が、吉野家の牛丼を頼む時に「並で申し訳ないね」と言って店員に注文しているのでしょうか?憤りを常に感じてしまいます。
そんな中、ある支援先に「とっても美味しいラーメンを食べに行こう」と誘われました。そのラーメン店は、畑の真ん中にあって、看板も出ていないのですが、凄く人気があるラーメン店らしい。11時から開店なのですが、11時20分に着くと既に長蛇の列。店の中にも入れません。外で待つこと30分。やっと店の中に入って注文をしても、そこから更に30分待ちました。
ラーメンに何でこんなに時間が掛かるのか?と思いながらも、回りを見渡しても誰1人文句も言わず、待ち続けています。中にはヤクザ風のお客さんもいたのですが、ずっとひたすら文句も言わず待ち続けています。
そして出て来たラーメンを食べた瞬間「メチャクチャ美味しい!」と、なると話は、まだ判るのですが「普通だ!」という印象でした。
しかし、繁盛しています。彼らは、全く顧客満足(CS)を勉強している訳でもなく、人を惹き付ける何かでここまで商売の主導権を取っているのは、大きな演出力が隠されているに違いありません。