天才バカボンのパパ
「ついにバカボンのパパの年になりました!」これは昔、上司から頂いた年賀状に書かれていた印象深いコメントである。
バカボンの第二期エンディングの唄の中に「41歳の春だから~元祖天才バカボンのパ~パ~だから~冷たい目で見ないで~」という歌詞があるので、バカボンのパパの年は41歳なのである。
パパは、生まれてすぐに天上天下唯我独尊と口にしたハジメちゃんを遥かに凌ぐ超天才児で、大学を首席で卒業した後、口から脳が飛び出て悟った言葉が「これでよいのだ」である。同じ年になって初めて判るこの言葉の深さであった。
さてさて、1ヶ月後、久しぶりに実施される宝石のセミナーも早速、応募が集まり出しているようだ。僕は、あまり対外的に「売れてますよ~」とかアピールするのが好きでない。これはマーケティング的には失格であるので、よく部下に注意される。
何か、変な維持があって、例えば問屋さんが持ってくる商品でも、力のない問屋さんほど「これ凄い売れてますよ~」とか連発してくるのだが、本当に売れている商品を持つ問屋さんは、そんな事を一切口にしなくても、誰もが、それを知っていて自然と「譲って下さい!」と相手の方からお願いするという特徴があるからだ。何か「そっちの方がカッコ良いやん!」と口走ると「お前が何ぼのもんじゃ、自分を知れ!」とまた部下に怒られる。
怒られると嫌なので、少しだけ、今回のセミナーを紹介すると、まさに宝飾業界だけでなく世の中全体における価値観の変革が起こり出している中での方向性を示す。
バブル期に誰もが欲しがったヴィトンのモノグラムやシャネルのバッグを今の世代が欲しいと思うかと言うと、「いらない!だってオバサン臭いもん」と平気で言うかも知れない。
もしかしてロレックスの時計もダンヒルのスーツも「オジサン臭い」とブランド自体のイメージというか価値観が変革していく転換点であるのかも知れない。
つまり一概にブランドと言っても、今まで培ってきたものが、凝り固まってしまっていて、そのもの自体の価値をマイナスに働かせるかも知れないのである。
これをそのまま宝石に当てはめて欲しい。従来の宝石に対する価値観と今の消費者が求める価値観。このギャップをどこまで掴んでいるのだろうか。
現状50億を切る地方のSCは、遅かれ早かれ必ず無くなる。そしてそこに入っているテナントは、タイタニックと一緒で発展することもなく沈んでいくだろう。
何故なら、SC自体の規模が商圏であって、SCには同
じ人が来ているのだから、空き店舗が益々増える状況で、それ以上、商圏が増える事はない。
その傾向の一つとして、巨大SCは、成功しているテナントの実績からノウハウを吸収して益々直営化を進めていく。
「いずれ、さぁ~皆さん出て行って下さい。後は、私たちでやりますから!」と言われるかも知れない。
皆、必死で、3年先、5年先を見込んだ動きを既に起こして来ており、そのサインは出しているのだから。
宝石業界にも沢山のサインが出ている。
貴金属買取も、どこまで今の店舗数が成り立つのか判らない。
お客様の高齢化と人口縮小に伴い、以前と同じだけの催事売上が作れるとは限らない。
今の宝飾品に対する価値における魅力も永遠に続くとは思えない。
そして、9月からGIAが、いよいよ日本に乗り込んでくる為、ダイヤモンドにおける鑑定基準も、どう進むのか判らない。
ノアの箱舟。ゆで蛙からの脱出。
何を信じて、何を進めて・・・・・・10年前に、誰が、現代におけるスマートフォンの普及率25%を予測出来ただろうか?SIMドライブを使った音声システムは漫画の世界だった筈だし、IPADで漫画を読むなんて考えもしなかった。
そんな変革の時代、僕らだけでは限界があるので、今回はダイヤモンド研究所のAPさんにも最先端における時流の流れも話して貰いますが、恐らく引っくり返る話が飛び出す事でしょう。ちなみに僕は引っくり返りました。
まぁ~そんな訳で、少しでも最先端の情報を取得して、動き方を考えて行こうと思います。