心理的距離
日本の人口として弥生時代は59万人、平安京の大宝律令の時で450万人、鎌倉幕府の時で684万人、関ケ原の合戦時で1227万人と明治維新で3330万人、第二次世界大戦の時で8390万人、そして2006年で1億2,779万人のピークにまで到達した後、人口は減り続けている。すると2050年には9000万人までに縮小すると鬼頭宏さんの話を本日、弊社の会長から聞かされた。
先日、行われた東京マラソンの申し込み人数で28万人ぐらい、また何年か前に行われたGLAYのコンサートに集まった人数が20万人ぐらいだったので、弥生時代で言えば、全人口が、これの倍ぐらいしかいなかったのに驚かされる。
今後、人口が少なくなるという事はマーケットが縮小することである。従来は地域の2番店や3番店では、収益が出ず、一番店のみが生き残れるという図式が、必然的に出来上がる事になる。
お客様のお店による、勝手気ままなランク訳も、金額ベースだけでなく、顔と名前が一致するお客様や、我儘を言えるお客様や、プライベートで食事や遊びに行けるお客様、家族ぐるみの付き合いのあるお客様等々、心理的距離によるランク分けも考慮に含まれていくものだ。
本日は、全体会議の中で、あるパチンコ店の事例発表があり、そこでは心理的距離を近づける為、一人の店員がお客様の名前を言えるだけでなく、他の店員にも紹介をして名前を呼べる関係を作っていくというものがあった。
基本であり、出来ていそうな事だが、もしかして現場では出来ていない気もして来る。
商品を勧めるにしても、人間関係が出来ている店員さんから勧められるのと、全然、知らない店員さんから勧められるのでは、お客様の印象は変わる。
前者は
「私の事を知っている店員さんだから、私の事を思って提案してくれている。買わ
なくても、この店員さんは気兼ねなく見れるから安心」というものと、
後者は
「この人は、この商品を売りたいに違いない。だって私の事、何も知らないでしょ。だから、勧められて、付ければ買わされてしまうかも知れない」と警戒するのも人の常識である。
今後、マーケットが縮小したとしても、実績を上げるには、やはりお客様との心理的距離感が縮まった顧客が、お店に何人いらっしゃるかどうかが問われるのかもしれない。