生成発展していく
「世の中はマクロにみれば日々生成発展している。そしてサイクルがある。天地自然の理に合うことをやると生成発展してツキがくる。」
これは、経営の神様、松下幸之助さんの言葉である。
つまり、自然の摂理から見ても、商売においても現状維持という言葉はなく、常に進化し続けなければ、それは退化であるのだ。
しかし、人は変化を恐れる生き物だ。「今の状態を変えたくない!」という現状維持機能が脳の中に必然的にインプットされてしまっている。その為、今のままの仕事内容、今のままのお客様、今のままの従業員と、それで売上を上げたいと思うのだ。つまり、自分達は変化せずに、お客様だけの環境を変化させたいと思っているところに矛盾が出る。
それは、何故か?
今のままの方が安心だからに過ぎない。
しかし、一つの事だけに固執してしまうと、極端な話、そのビジネスが突然崩壊し崖から突き落とされる事態もあり得るのだ。
現に法律の改正(貸金業法)により、飛ぶ鳥を落とす勢いであった大手消費者金融は潰れ、突然のサブプライムローン等が起こるまで、時の業界と持て囃された転職斡旋をメインにしてきた人材派遣会社も大打撃を受け、あのワイキューブも今回民事再生を申請している。
だから僕達コンサルタントをいう職業は、店の外に足を置き、日々、情報収集に努め、時代の流れを読みながら、常に進化を提言して行く。
例えるなら、携帯電話やゲーム機の様に、現状、新発売されている時には、次の次世代、次々世代の機種の構想が発表されている様に、1年後、3
時には、相手先の現場におけるメンバーから「まだ、やっとこの運用が始まったばかりなのに・・・・・」と混乱させてしまう事もあるだろう。
でも、もうその課題を伝えた時点で、それは過去。今、すぐにそれが出来なくても良い。但し、リーダーや幹部は次の構想を持ち、次のゴールを見据えて考えて行かないと、その課題が出来た時点で退化に入ってしまうからなのである。
今回の地震で世の中は、明らかに変わって行くだろう。
100年前に起きた明治三陸沖地震、そして今回の東日本地震で改めて津波の恐ろしさを実感し具体的な対策に入るだろう。福島の原発もヨウ素131の放射性同位体が漏れ、チェルノブイリではないがガンマ線における認識の高まりから、水力、火力への分散も含めたエネルギーの根本からの見直しが入るだろう。
そして、今回、このとてつもなく大きな壁を乗り越えた結果、必ず、生成発展して行く事は間違いない。
急激な進化は、いつの時代でも、思いもしないトラブルやアクシデントの後に起きているのだから。