損益分岐坪数
ダイヤモンドシティ、イオンモール、百貨店であろうと関係なく、店舗は、あくまでも収益を上げる為の器でしかありません。坪当たりで稼いだ利益が坪当たりに掛かる経費を上まわって初めて商売が成立しているに過ぎないのです。例えば、イオンに出店しようとしている宝石店があります。売上計画は年間1億5,000万円。粗利率は45%で、年間に稼ぎ出す粗利益額は6,750万円。それに伴う予想販売管理費は
家賃2,400万円(月に200万円を想定)に人件費2,160万円(月に180万円)、ゼクシーの情報誌への掲載に年間960万円、その他販促費が年間に400万円、最後にその他経費で300万円であれば、年間に販売管理費は6,220万円になります。
すると20坪だと1坪当りの経費は年間で311万円です。すると6,750万円の利益額を311万円で割ると、約21.7坪が出てきます。
これが限界坪数で21.7坪よりも売場が大きいと赤字です。しかし、この場合は20坪で出ますので、21.7坪から20坪を引いた1.7坪が余剰となり、それに1坪当たりの経費311万円を掛けたものが想定出来る営業利益となります。
逆に営業利益を売上の5%を計画した場合には、1億5,000万円×5%ですので
750万円が利益になります。
すると
損益坪数21.7坪―(損益坪数21.7坪×営業利益率5%÷粗利益率45%)
で計算出来ますので(21.7坪―2.4坪)で19.3坪まで損益分岐坪数を下げなければ、難しいということが出店する前から決まっているのです。
これは基本の基本ですので、是非、出店する予定がある経営者の方は、参考にして見て下さい。