プレスリリースについて
正直に言うと、私はあまり「プレスリリース」という販促手法が好きではありません。「プレスリリース」とは、自店がマスコミに取り上げられる様な記事を作り、FAX等で雑誌社や新聞社へ、その記事を売り込み取り上げて頂く手法です。その手の本も書店に行くとたくさん並んでいたり、私達コンサルタントの人間も、それが凄い活性化手法であると講演会等で話したりもします。
誤解がないように言っておきますが、活性化の手段として否定している訳ではありませんが、私が好きでないだけです。
これには理由があって、確かにテレビで有名になったお店や場所に対して、最初は、どっと人が訪れるものでしょう。しかし、注目したいのは、実力や実績のないお店が、ひょんなタイミングでマスコミの力で急に流行ったとしても、その後、そのお店がどうなるのかということをどうしても考えてしまうからです。
いくら他力本願で流行ったとしても、本物の力がない限り、きっと廃れるのも早いに違いありません。
あくまでも一過性の中でマスコミというものは動いており、その後のフォローアップなど一切考えませんので、長い目で見ると束の間のひと時で終わってしまう危険性が存在しているのです。
そこで、その後の後遺症が出たら大変です。人を増やしたり、資金を調達したり、うまいと思わせる怪しい話が舞い込んできたりということもあるのですが、それよりも何よりも通常、私達の様な凡人は、非常に悲しいことですが、少しでもチヤホヤされ、マスコミ等で有名になると、それを鼻にかけたくなってしまうのです。
つまり経営者の人格が、その影響によって変わってしまうことが怖いのです・
確かに本人は、変わっていないと思っています。しかし、その態度の変容を周りの人々は気づきだし、自然と離れてしまった光景を今まで、私は何度も見てきたからです。
企業の使命はゴーイングコンサーン。つまり永続させることです。しっかりと力をつけ、自分の力相応に合わせて進んでいくこと。その力とは、まさに経営者の力で、決して上辺の部分にだけは、踊らされて欲しくないと私は思っています。
