許し
ハーレダビッドソンに乗って颯爽と駆け抜けるテレビのCM。
乗っているのは、60歳を過ぎた白髪の紳士。それを見ていたお茶の間のご主人達は「そっか、俺達もハーレに乗っても良いんだ」と感じることによってマーケットが生まれます。
その昔、ジュリアナ東京で扇子を振りまきワンレンボディコンで踊っていたお姉さん達、ルーズソックスで学校に通っていた女子高生、ガングロで渋谷を歩いたヤマンバ女、デコレーションでキラキラ飾った携帯を持つことで帰属意識を感じるギャル、胸の開いたシャツを着てネックレスを付けるチョイ悪オヤジ、奇抜なメガネで自己主張する眼鏡マン等々、上げればキリがありませんが、全て何らかの「許し」があってこそ流行というものは、起きるものです。
そのキッカケが情報誌であったり、テレビであったりする訳ですが、顧客の心理を理解すると流行の兆候が見えてくるものです。
何故、展示会で高額宝石を購買したくなるのか、何故、海外でブランド品を買い漁るのかも、一種の他の人も買っているという光景を目の当たりにすることで自分も買って良いのだという許しというか安心感を感じるからなのでしょう。
今、この日本の流通業界で一番怖いのは、ちょっと贅沢することに対してやファッション等にお金を掛けることに対して「許し」が出ない雰囲気になることであって、そうなってしまえばマーケットが縮小してしまうに違いありません。
まずは、あなたのお店であなたのお客様に安心感を訴求して下さい。