商品というもの
「リスクに付ける薬なし」と言われる様に小売店の商売には、リスクが伴います。
その最たるモノが、「商品在庫」であることに間違いはありません。しかし店内を眺めて見ていると売れずに残っている商品が、そこかしこに見当たります。それらは、その目的があるにしても、やはり極論から言えば、保管費や盗難保険も含めて利息まで発生するものです。
その為、商品は売れる値段で売り切り、運転資金に組み込むことが出来て初めて損益が成り立って来るのです。
決して、売れない商品を臭い物に蓋をする様な目で見ないで下さい。気にかけてあげてください。入荷3ヶ月以内の商品は新作入荷シールを貼るなりして、自店の販売員もお客様もスグに判るようにして鮮度を常に保つ事を心掛けてください。と必ずお願いするのですが、やはり自分の部屋と同じで放っておくとゴミが溜まって足の踏み場もなくなってしまうものです。
だから、必ず毎月棚卸し表(MD管理表)を付けなければならないのですが、邪魔くさいと思って実施されていない店舗が多数ある事に頭を悩ませてしまいます。
そういう店は大概、バックヤードに商品が溢れてしまっていたり、置きっ放しになっていたりします。もし、従業員が、それを見た時に、いくら社長が、「商品はお客様からの預かり物だから大切に扱いなさい」と口を酸っぱく言ったとしても説得力もなく、社員も商品をぞんざいに扱ってしまっていても注意も出来なくなりますよね。
ある支援先で従業員が、自分の車の中に商品を置きっ放しにしていたことがありましたが、それもこれも従業員の問題ではなく、そういう社風を作ってしまっているトップの責任以外、何ものでもないのです。