町のかかりつけ医
ご覧になった方も多いのではないでしょうか?先日NHKで『町の電気屋さん“デジタル家電”の販売が好調』というトピックをみました。
大手家電メーカーの郊外進出によるポイントカード戦略、価格破壊でいわゆる個人経営の町の電気屋さんが、ここ数年経営不振に陥っています。それが、プラズマテレビなどのデジタル家電の普及とともに一部の町の電気屋さんが売上を伸ばしているとのことです。
理由は?皆様は、デジタル家電を購入しても使用方法がわからず困った経験はないでしょうか?「何かお困りの時は電話一本でお伺いします」というサービスを実施している電気屋さんが売上を伸ばしています。いわば“家電製品の町のかかりつけ医”サービスです。プラズマテレビを購入したものの、リモコンの使用方法がわからない、そんな時電話一本ですぐに自宅まで訪問し、使用方法の説明をしているのです。つまり、価格競争以外のアフターサービスの部分で大手家電メーカーとの差別化を実現しています。
ここで申し上げたいことは、非常に当たり前のことですが、消費者がお店を選ぶ基準は、価格だけでないということです。
格安メガネ店の進出により、メガネ業界も価格競争が激しくなりました。確かに安いメガネを求める消費者もいます。一方で、決め細やかなアフターサービスを価格以上に求める消費者も多数存在するのです。必ずしもお店は、すべてのターゲットを対象にする必要はないのです。
私は、これから個人経営のメガネ店が生き残っていくためには、自店のこだわりが必要だと考えております。大手チェーン店と同じことをしていては価格競争に振り回され、結局先細りになってしまいます。大手チェーン店にできないこと、個人経営のメガネ店にしかできないことがあります。アフターサービスによる差別化はその一つです。
アフターサービスをきっちり提供することが売上につながることをこの町の電気屋さんが証明しているのではないでしょうか。皆様のお店は何で差別化しますか?