メガネで楽しんでいますか?
仕事柄、買い物に行ってもメガネ屋があるとつい入ってしまいます。そして、メガネ屋に入ると「私に似合うメガネはどれですか?」という質問を必ずします。提案力が弱い販売員は、「似合うメガネですか・・・このブランドなんかが最近人気がありますよ」や「このメガネならば使いやすいですよ」etc・・・一方接客の良い販売員は、「似合うメガネの条件はありますが、それ程気になさらないことです。それよりも大切なことは、お客様がどんな印象になりたいかです。メガネで印象を変えることができるのです。」と。必ずと言っていいほど“どんな印象になりたいかが大切です”といわれます。これは、メガネは楽しむものだという認識があるからでてくる言葉です。そして、そのように認識している販売員は必ず、「お客様にお似合いになるメガネをお選びします」といって提案をしてくださいます。更に、その提案したメガネは、けして無難なものではなく、意外な自分に気付かせてくれるメガネです。「えっ、こんなタイプ自分では似合わないと思っていた・・・けど結構おもしろいかも・・・」なんて思うことが多々あります。メガネが自分の雰囲気を変える楽しいアイテムだと認識しているからこそ、お客様にもメガネの楽しみを教えることができるのだろうと思います。
メガネ屋の販売員にとって必要なことは3つあります。1つはお客様の情報を知ること。2つ目、お客様の新しい魅力を引き出す提案が出来ること。3つ目、販売しているメガネが好きであること。
メガネをお客様に提案する、そして今まで使用していないようなメガネを提案するためには、お客様の仕事・なぜメガネを購入しようと思ったのか・お客様のライフサイクル・今何本メガネを持っているのかetc・・・を知らないとできません。この内容が深ければ深いほどお客様の新しい魅力を引き出すような提案もできるのです。
今、小売業ではコンサルティング機能が重要になっています。一昔前には、芸能人や政治家の人達だけが利用していたイメージコンサルタント(人前に立つことが多い人達に、服装・髪型・立ち振る舞いなど好感度が上がる演出を指導する人)を、一般の人々が利用するケースが増えています。イメージコンサルタントが買い物に同行して、トータルコーディネートした服装を選んでくれるサービスもあるそうです。つまり、『自己演出』が消費者の新たなキーワードになっているのです。
メガネは顔の一部、人に対する印象を大きく左右します。だからこそメガネの販売員は、お客様の情報を聞き出し、新しい自己演出を提案できること、これがとても大切です。そのためには、販売員がメガネを好きでないとできないのです。
あなたは、お客様に「似合うメガネはなんですか?」と聞かれた時に、なんと答えていますか?無難な商品の提案をしていませんか?メガネで楽しんでいますか?