段取りより中身
催事の目的は段取りではない。またDMのツールや手法でもない。あくまでもお客様に来店して頂き、気に入った商品を購買して頂くことです。
どんなに素晴らしい会場設営や商品を準備しても売れなければ何もならないし、どんなに他店で成功したDMでもお得意様が来店して頂けなければ、それも意味をなさないものです。そこを勘違いしていると、催事で実績は残せないのです。
例えば、育成催事(お得意様になって頂く前の段階イベント)の中で来店確約を取る為に原価で2500円相当の明太子や焼き豚をお客様に1000円で購買して頂いて、当日会場でお渡しするというチケット的な動員商法があります。これはこれで、まだ仲良くなりきれていないお客様に対して、一度、展示会の雰囲気を味わって頂くという部分においては効果の高いやり方です。しかし、本来は、これを自店のお得意様にしてはいけません。お得意様の場合だと、1000円を事前に頂くと言う様な信用も何もないやり方よりも、帰り際に、●●産地の有名な焼き豚を取り寄せて見たので、良かったら食べてみて下さいと、その方が購買しようと購買されなくても言葉を添えて渡す方が、よっぽど感動ツールとして使えるものだと言う事です。
しかし、それを仲良くなっていないお客様にすると、逆に不信がられてしまうので、しっかりと1000円でも代金を頂くことによって気易い手段として活用しているのだと言うことを忘れないで下さい。
もしかして中には家に帰ってから、喜んで買った宝石を旦那さんに見せると「バカだな~お前は。それはエビで鯛を釣るって言うのだよ。その店は、きっと次にもっと違うものを出してくるから、行ったらダメだよ」と言われているかも知れません。おそらく家に帰ってキャンセルされる方の一部の人は、こういう会話があったのだと思います。
だからと言って、別にこの手法を否定している訳ではなく、そういうリスクもあるので、しっかりと誰に勧誘して、誰に来て頂きたいのか?そして何をオススメしたいのかという本質をそっちのけにしてしまうイベントは絶対にダメですので、しっかりと内容を見据えて、行動をして頂くことが催事を継続させる要素であることをご理解下さいね。