火種
業績が落ちだすと、皆、こぞって効率的な経営というものを考え出します。
これは、これで選択としては間違っていないのですが、大体はうまく行きません。
何故なら、効率的というのは、経費をなるべく削って売上を上げようとするのですから普通に考えても売上を獲れる要素など何の根拠もないからです。
例えば、業績が落ちだした店がチラシを止めるとどうなりますか?
ますますお客様が来店しなくなるのが当然です。
また仕入ストップをしたらどうなりますか?
売れてる商品が、ドンドンとなくなる訳ですので店内は売れ残り商品で、益々魅力のない品揃えになってしまいます。
つまり厳しい店が、一般的なことをしても売れる筈もない状況の中で、何もしなければ業績が悪くなっていくことはあっても、上がる要素なんて夢物語に過ぎないのです。
そういう時は、まず集中するのです。今の実績は、お客様からの「このままでは、あなたの店の魅力が無くなって来ているよ」というサインです。お客様が、このままではイカン!と言っている訳だから、どれか必ずお客様から支持されると思えるもの1つを徹底的に集中させ、圧倒的にそれを強化することが一番の薬です。
これはよく、メガネで言うと9000円で薄型セットを圧倒的に強化し、集客の原動力にするという様な、お店の状況で対策は異なりますが、探せば現状売れているものの中から見つかる筈です。それを活性化へ向けた「火種」と言います。
この火種が常に活性化していれば、本来、自店が売って行きたい本命の商品にも燃え移り、店全体が燃え続けると言う訳です。
「損して得とれ」とまでは言いませんが、悩んでいても何も始まりません。
そんな時は火種をぶつけて、それに全力を注いでください。