これからの店作り
人の第一印象を決める要素は、視覚で55%、続いて聴覚38%、話の内容7%と圧倒的に、視覚の影響力が大きいといわれています。
ところで今市場はカラー化、販売促進にカラーが多様化されていると感じませんか?豊富なカラーバリエーションで次々に新商品をだしている“明治製菓のフラン”、ナチュラルなワインレッドで店舗雰囲気を統一した“ナチュラルローソン”、“iMacのボンダイ・ブルー”、コーヒー缶のシリーズ展開、“ノルウェーの森”の赤と緑の2冊の装丁etc…化粧品もカラーにとてもこだわっています。市場は、カラーを利用したマーケティングが盛んになっています。
これは、商品ライフサイクルの短命化と顧客のニーズの細分化が大きく影響していると考えられます。新商品がでて莫大的なヒットになったとしてもあっという間にブームがすぎてしまいます。また、市場は飽和し消費者のニーズが多様化・個性化し、顧客ニーズが細分化しています。つまり顧客ニーズに合わせて多数の商品を企画しなければいけない、しかしすぐに飽きられてしまう、そんな状況の中で、商品開発に充分な時間とコストがかけられなくなっています。それに対する対抗策として、視覚訴求的に非常に効果的で、コスト的にもあまり高額でなく、小回りのきく『差別化』手段としてカラーが見直されてきていると考えられます。
もちろんカラーマーケティングは商品だけに限らず、病院、美容院、エステティックサロン、学校、商業施設など店作りにも使われています。メガネ業界も例外ではなく、メガネスーパーが女性客を対象にしたカラールを出店されたり、ゾフグループのコンソメもそうですね。女性が好むような店作りをするために、カラーの効果を活用した店作りをしています。
ここで申し上げたいことは、これからのメガネ屋はメガネだけを、いいメガネだけをお店に並べているだけではもう繁盛店になることは極めて難しいということです。自店が呼び込みたいターゲット層に合わせた店作り、お店の内装・外装・ディスプレイにも気を使わなければならないということです。お店を改装しなければいけないと言っているのではありません。メガネを什器にそのまま並べるのではなくクロスをひいたり、接客テーブルに花を置いたり、お店のコンセプトのあわせたイメージカラーを決めてお店の統一感をだしたり、お客様の滞在時間が長くなるような色を壁紙に使用したりetc…。コストを掛けずにできるカラーサービス、視覚サービスがたくさんあります。