やりがい
昭和40年から始まった青年海外協力隊というものがあります。大体、発展途上国へのボランティアを目的にしているのですが、今もこれの応募が凄く増えてきています。始まった当初の26名が赴いたのを皮切りに10年後には128名、そして1000名、8000名、1万人以上の応募と大変な競争率になっています。派遣期間は、大体2年間程度で現地の人たちと侵食を共にしながら暮らしていくのですが、時には風土病の危険に犯されることがあっても、あえてその仕事に臨む人達が、周りにたくさんいるのです。
彼、彼女らは何故、3K(汚い、危険、きつい)の過酷な業務でありながら、手当てもほとんどないのにも関らず、行ってみたいと思うのかと申しますと、そこに「自分のやりがい」があるからです。
確かに日本の生活を思えば想像を絶する過酷な生活環境なのだと思います。そこに教師や医者、農業や家畜の生成等々の何かしらの自分に出来るものを人々に提供していけることによって何にも変えがたいものが生まれるからでしょう。
そして、その見返りとして、具体的な何かの形で優遇されるものではなく「皆が、自分という人間を必要としてくれて、大切にしてくれる」という心の交流から大事にされている感覚が、明らかに存在しているからだと思います。
確かにお金という対価だけで判断する人もいるかも知れませんが、それ以外にも、自分の「やりがい」や「成長の機会」等においても頑張れる人もいるのです。まだまだ日本の若者も捨てたもんではないですね。