めがねブームはなぜ起こったか!?
2005年9月に『メガネ男子』という本が発売され3万冊を超える売れ行きである。現在、メガネを愛する男子、女子の存在が急増している。このブームのきっかけは、3つある。1つはメガネ業界の変化である。90年代後半から、大きくダサいイメージのメガネデザインが小さ目でシャープなデザインへと変革し出したことである。そしてそれに伴い低価格でファッショナブルなメガネが多数市場に出回り始めたことに起因している。もう一つは、芸能人のメガネ装着率の増加である。93年に放映された「あすなろ白書」の取手君役の木村拓哉さんが付けたメガネが印象的であるが、そこからサングラスでも浜崎あゆみさん・ビクトリア夫人、映画「マトリックス」のネロ、「ハリーポッター」、Tommy February、真鍋かおりさん、及川光弘さん、福山雅治さん等、2000年以降芸能界でファッションとしてのメガネが普及し、先駆者に影響を及ぼした。そして3つ目は、メガネ男子人気を先導した漫画コミックの存在であった。こうして2002年ごろから、メガネ姿が素敵な人気者が二次元、三次元を問わず相次ぎ登場することになる。
そして、今回の世のメガネさんを注目させたブームのきっかけは、 2004年の「冬のソナタ」に出演していたぺ・ヨンジュンさんの存在である。ぺ・ヨンジュンさんはメガネの貴公子と言われ、メガネを多数コレクションしていることでも有名であるが、メガネをファッションとして扱った俳優ぺ・ヨンジュンさんの存在により、広く一般大衆に、メガネが顔のイメージ作りの一部として認識されることになる。
業界を盛り上げるには、100回のテレビCMよりも、1人のヒーローの存在が流れを作るものである。例えば野球であれば長島茂雄さんや王貞治さん、サッカーで言えば三浦知良さん、女子ゴルフで言えば宮里藍さん、占いでは細木数子さん、ピンのお笑いでは明石屋さんまさん、マジックはMrマリックさん等々のスターの存在である。
まさにペ・ヨンジュンという役者が演じた「冬のソナタ」の主人公は純粋で素朴な優しさを醸し出すのにメガネは絶好のアイテムであったと言える。そして、それをきっかけに、めがね男子好きの女性は、「メガネをつけている男性が好きだ」と声に出して叫んでよいことに気が付いたのだ。
その証拠に、2004年4月以降、メガネ愛好家Webサイトが急増している。現在加入者最大のWebサイトであり、今年9月に出版された「メガネ男子」作成の協力もしている、コミュニティーサイト「メガネ男子愛好家」もこの年の4月に開設されている。また、メガネ男子を主役にした漫画も数多く出版し始めている。そして、若者に人気のあるミュージシャンのメガネ装着率が高くなり、‘メガネロック’なる単語も生まれた。
2005年8月には、NHK「ものしリンク」でメガネ特集が組まれたり、雑誌の掲載がメガネブームを世間一般に広める後押しを行うことになるのである。
この様にメガネ男子好きの女子の存在が注目されているが、もちろんメガネ美女好きの男子の存在も負けずと出て来ている。今年の11月に『ビジョメガネ』なるアイドルがメガネを掛けている写真集が出版された。この兆候は、店頭で芸能人モデルフレームが売れていたところからも把握できる。以前、木村拓哉さん主演「HERO」に出ていた松たか子さんの付けていたフレームが爆発的にヒットしたことは、皆さんの記憶に残っているだろうか?そこに兆候は合ったのである!女検事を目指して事務官として日々働いているエリート女性を演じていたのであるが、その雰囲気が認知されている松たか子さんと違うところから、ときめいた男性が多くいたのである。そして最近で言うと「ごくせん」で女性教師役を演じた仲間由紀恵さん、「ドラゴン桜」で女教師役を演じた長谷川京子さん等々、そしてメガネ姿で演出した途端に日本最高のトラックバクのブログを記録した眞鍋かをりさんやメガネっ娘アイドルの時東あみさんへとファッズ(時代の芽)がトレンド(流行)へと浸透していくのである。
時流は絶えず日々流れているのものである。商人である皆さんは、この波を泳ぎ切らなければならない宿命を持っている。そしてその時流には必ずその前兆としてfads(ファッズ)が見え隠れする。このfads(ファッズ)を発見出来るかどうかが、次の時代の頭になるのである。そしてこれからの時代は、情報を活用させる企業やお店よりも情報を発信できる企業やお店に利益が集まってくるという。
我々は日々、この様な波の波動を読み取り、新しい発想でチャレンジしていくことにより
次の時代の頭になれるのである。