成長の機会
以前に話題の脳内メーカーで自分の脳の中身を調べたら「悩み」のオンパレードでした。
これを人が見たら「苦労してるなぁ~」と思われるかも知れませんが、僕にとっては非常に喜ばしい結果です。
昔、学生時代にあるビールメーカーの工場でアルバイトした経験を思い出しました。
結構、当時の時給から比べると高かったのですが、あの時の仕事の内容は、毎日、毎日ベルトコンベアから流れてくるビール瓶をひたすら眺めていることでした。しかし、眠る訳は行きません。何故なら、10分ぐらいに1本の確率でビール瓶が倒れて流れてくるので、それを手で立て直さないと行けないからです。どんなに機械の性能がよくても、何かのはずみで倒れて出てくる場合もあって、それを立て直さないと、次の過程で支障をきたしてしまうのです。
これが、大変なのは、いつ倒れた瓶が出てくるか判らないので、ビール瓶から常に目が離せないところです。この仕事自体、何の苦労や困難もなく誰でも出来るものだったのですが、隣のレーンで勤めていた安田さんというオバサンが、急に大声で演歌を歌いだし半分壊れかけていた姿を見て、身の危険を察知した僕は3ヶ月で辞めてしまいました。
やっぱり、仕事は苦労や困難があっても成長の機会がないものは、楽しくなんてありません。
大リーガーのイチロー選手もある投手に何試合も抑え込まれていた時、記者から「彼は苦手な投手ですか?」と聞かれたイチローは「いえ、そんなことはありません。彼は、私というバッターの可能性を引き出してくれる素晴らしいピッチャーです。だから自分も修練をして、彼の可能性を引き出せるバッターになりたいですね」と答えた内容が、人生観というものを物語ってくれています。
誰でも、平々凡々と過ぎていく毎日を期待しますし、あえて困難に立ち向かうことを避けようとします。しかし、長い人生、人によって様々な苦労や困難に、必ずどこかで、ぶち当たるものです。その苦労に逃げず、立ち向かい格闘することによって、自分の可能性が開花していくチャンスへとつながっていくものなのであって、それら苦労や困難は、とっても喜ばしいことだと言えるでしょう。