モノの欲求は感情から始まる
「人間は感情で物事を判断して理性で修正する生き物である」。
これはモノを動かす小売店にとっては接客の本質を示しています。基本的にモノの欲求は感情が動いて初めて成り立ちます。
そして、そのモノが必要であるかどうかや払えるかどうか等は、論理的な思考の中で行うものです。その論理性のみで購買されるお客様の場合は価格志向になってしまいます。当然、小売店の粗利額は、お客様の感情を動かせるソリューション(問題解決能力)やホスピタリティ(おもてなし方)の見返りですので、感情度合いが少なければ粗利(見返り)は落ちるものです。
これが、平均単価の低いメガネ店が陥っている要素になって来ています。つまりお客様の感情を動かせ切れていないのです。
例えば、人は何故、品質的に見ても3000円程度のバッグと大差ないかもしれないブランドバッグを10倍、100倍のお金を出してでも購買するのでしょうか?性能だけで言えば5万円程度の電波時計の方が丈夫で時刻が正確であるにも関わらず、高額なブランドウオッチに人気が集まるのでしょうか?
この部分が感情要素であってサービスとして差別化出来る力の差です。ここで何もブランドを販売して下さいと言っている訳ではありません。お客様にとって薦めたものが本当の意味でお客様にとってのブランドになれば良いのです。そして、その購買行動は、必ず店頭で行われ、非理性の影響力が強いものなのです。
最後にある統計を出しますと、修理のお客様にコーヒーを出して、席で待って頂きます。しばらく経つと、お客様がブラブラと勝手に店内の商品を眺めに行かれませんか?それは何故でしょうか?