航海
自店という船が航海している。
穏やかな波ばかりでない。時には時流という大きな渦が巻き起こり、嵐にも遭遇したりする。
その過程で転覆する仲間の船や昔、憧れた大きな船が出てきたり、引き返す船を横目に見ながらも我々は航海し続けているのである。
そして、長い航海に出ていると様々な荷物を積みながら、一緒に航海する仲間を乗せる機会も出てくるかもしれない。ただでさえ重くなって行く中、船底には、海藻や貝殻が付着し、スピードが遅くなることもあるだろう。
そんな時は、少々、遠回りになっても途中で港に立ち寄り、船を掃除したり、荷物を軽くしたりし、次の航海の準備を整えることも必要になる。
しかし、そんな航海の途中にふと感じることがある。
この船は一体、どこに向かっているのだろう?
この船は、航海に出た時に感じた自分らしさが出ているのだろうか?
この航海の成功って何だろう?
自分は何も周りの人間から賞賛されることを考えて航海に出た訳ではない。
そんな周りの人間に作られた様な航海を装っても疲れるだけだ。
誰かが言う。このルートに出たらきっとその航海は成功するよ。
でも、このルートなら成功すると言われて動いても、自分がしたいことでないので大体は途中で挫折して失敗する。
やっぱり、自分がどういう航海をしたいのかでなければ、成功にならない様な気がする。
ありたい自分がそこにある。だから、今日も、この航海に意味がでるのだ。