CMの背景
最近、よく流れる好きなCMがあります。「キリンチューハイ 氷結」のCMなのですが、皆さん、ご覧になったことがありますでしょうか?
キラキラと木漏れ日の差し込むグリーンの空間の中で軽やかにステップをはじめる倖田來未。その姿は非常にカッコ良く、「氷結」の新鮮なイメージ感、そしてお酒というキャラクターにバッチリ合いそうな存在感等々が非常に研究されているCMだと感心しながら魅せられています。
そして何よりも音楽は、あのQUEENの名曲「We Will Rock You」が鳴り響くのです。
この曲は誰もが一度は、聞いたことがある程、有名な曲でCM等でも過去に何度か活用されてきましたが、団塊世代、ポスト団塊世代、そして団塊JRが聞けば、パッと振り向く効果があり、これらの世代における年齢対象を全て網羅出来ている選曲だと思われます。
CMというものは、わずか15秒という規定の中で最大限のイメージを演出しなければなりません。
そこで品質や性能をいくら伝え様としても、15秒という限られた時間の中では伝えられる筈もなく、ほとんどが、その商品の背景に広がるイメージ感を訴求出来るかどうかが大きな要素になります。
そして、そのイメージ感を担う重要なポイントはBGMと言っても過言ではないでしょう。
試しに、テレビの音を消してCMを見てみて下さい。画像だけを見ても、あまり伝わって来ませんね。
つまり、テレビを見ている人にとっては、番組の合間の息抜きとして流れている程度のものですので「CMを見よう」と思って見ている人は、ほとんどいらっしゃいません。
だから、まず最初の音楽で注目させなければならないのです。車のCMにしても、テレビのCMにしても、そこに起用するタレント、そして流れるBGM、これらに一度注目してみて下さい。すると、結構、どのターゲットを狙いたいのかという製作者側の背景が見えてくるもので、お店のイメージづくりや企画づくりの参考になったりしますよ。