心の販売
宝石もメガネも根本は人を通して売れていく商品です。
モノだけで売れる商品であるなら、スーパーマーケットで並べられている食品や雑貨と変わらない為、セルフ販売やインターネットの価格訴求で十分です。
つまり、モノだけを横から動かすものでなく、人と人が接触する中で商売をしていく事を考えると販売員が商品の知識をどれだけ覚えて、それをそのまま語れたとしても、そんな簡単に人は買おうと思わない事はご理解頂けると思います。何故なら、購買を決めている要因の中で最も大きな要素を占めるのがお客様の心が決めているからです。
そしてその心の中には、お客様が今まで聞いた事前情報や知識も関係しているものなのですが、限られた時間の中、販売員の前で、その情報を全て心行くまで話できている訳でもありません。
では、何が心を動かしているのかというと、やはり販売員という人そのものになります。
健康食品でも、不健康そうな人が販売しても元気になる様な気もしませんし、肌がボロボロの販売員さんが化粧品の話をしても、買いたいとは思えない様に、やはり、人を通してモノを動かす商売は、見た目も印象も「この人が薦めるのなら、確かにそうかも知れない」と思えるからこそ、買いたいと思える気持ちがお客様の中で起こるものなのでしょう。
心の経営、心の時代と言われる昨今、時代の意識がどの様に変わって来ているのかをしっかりと見詰め直す時期の様です。物質の様に長さを図れる訳でも大きさを持つ訳でもない(あなたが好きですを何センチ好きとは言えない)為、この部分において長らく置き去りにされて来ましたが、この部分を今のお客様は求めだして来ているのかも知れませんね。