宝石専門販売員がいるかいないか
お久しぶりです。
そして唐突にブログ再開します。
僕は、すき屋のおろしポン酢牛丼セットが大好きです。松屋の豚バラ焼肉定食も好きだし、リンガーハットの野菜たっぷりチャンポンもメッチャ好きです。それと、家の近所のカッパ寿司もよくVIPです。
(よく来るので、おばちゃんが優しい)
でもね、これらはチェーン店なのです。早い、安い、上手いという部分を仕組化して誰がやっても一定の味を出すことは出来ても、本当に一流の味を出すことは出来ません。
私は小さい頃から「小さいうちに食べたもので味覚が決まるから」と、どんなことがあっても両親においしいもの食べさせてもらいましたと、以前テレビで“たねや”の社長が誇らしげに語っていたのが印象に残っているのですが、一流になるには一流の味覚が必要なのです。
だから、毎日、すき屋の牛丼ばかりを食べていても、
浅草にある今半の100年牛丼の味は説明出来ないし、作れない。
だから、今半の牛丼の味が判る人は、今半まで牛丼を食べに行くのです。
宝石店にしろ、眼鏡店にしろ、店の業態は客層で判ると言われているように、単価2000円のアクセサリー店と宝石専門店では根本的に客層は違う。
お客様自体、宝石に対する感性が違い、販売スタッフも良いモノに対して判断出来る感性を持っているものです。
僕は仕事柄、甲府のメーカーさんに出入りさせて頂いているので良い宝石を見て、説明を何度も受けて判断出来る目は一応、持てました。(つもりです)
宝石の石を一個止める工賃一つにしても、相場の工賃原価は1個30円ぐらいですが、本当に良い職人が止めたものは1個500円します。
それも、上手い職人だと、規定外の石でも爪の形状に凝って特許クラスの技術を醸し出している宝石もあります。
色石1つ見ても、アクセサリー屋さんに並んでいるガラス玉みたいなものから、チェーン店に並んでいる色アマの半貴石のもの、ルースの金額もたいしたものでないのに、意味もなくダイヤを取り巻いて裏ヌキしながら高く見せているもの。(これは騙している訳でなく、見方によっては、良い商品に見せて価格を下げる技術でもあります)
それらのアクセサリーというか宝石が悪いと言っている訳ではないし、それを好んで購買されている人も大勢いらっしゃるので良いのですが、僕ら、専門店は、それを判る目は持っていなければ専門店の販売員とは言えないのじゃないかなぁ~と感じてしまいます。
専門店は、お客様にとって信頼と安心における最後の拠り所です。
NOと言われても自店ではNOを言う事は出来ません。
そして良い物まで揃えているので、専門店に来られるお客様は目が肥えて感性が磨かれていきますので、中途半端なものと本物の差が、序々に判ってきます。
私達はチェーン店ではありません。メガネや時計をやっていても宝石の専門店です。
専門店とチェーン店の差は、何でも応えられる専門販売員(人)がいるかどうか、それと良い物も扱っているかどうかなのです。
私のご支援先でネットで宝石月商3000万円という素晴らしい業績を上げられている会社もありますが、10万円以上のジュエリーは、まだまだ出ていない事を考えても、やはり、10万円以上になると、それをしっかりと説明でき、お客様と共感できる販売スタッフの力というものが必要にされているのだと思います。
あなたは、どこまで専門的な宝石を見る目を持ち、お客様にその良さを語れますか?