期待されている演出
本日、ご支援先の会議の中で、某有名ラーメン屋の話があった。
そのラーメン屋は、中に席が、いくつか空いていても順にお客様を入れるのでなく、外で待たせていて、5席ぐらい空いたら、5人ぐらいを一同に入れる手順で動いていたのだそうだ。
通常は、寒い中、並ばせておいて「けしからん!」という話になるのだが、これもラーメン屋の繁盛店現象における演出なのだろう!という結論になった。
確かに、実際に売れている売れていないという事よりも、売れている店や商品に見せかける事は、商売をする上において重要になる。
いつでもお客様が入っていない店舗に人は怖くて入れないし、古臭いお店でオシャレな商品があるとも思えない。また、ポソポソと明らかに自信がない様な口調で説明される店員からもモノを購買しようとも思わない。
まずは、演出が必要になるのである。
先日のメガネ研究会でも、某会員様が、良いメガネを販売するコツというものを話されていた。
例えば、掛け心地にこだわる999.9というフレームであれば、お客様に掛けて頂く前にウンチクを語るのだそうだ。「このフレームの特徴は・・・・ここの箇所に・・・・比重をどこに置くかが掛け心地にとって重要で、その為に・・・・」という具合に、フレームを手にとって、お客様の掛けてみたい欲求を高めてから掛けて頂くのだそうだ。
まぁ~言葉は悪いが一種の暗示である。
でも、お土産の饅頭1つにしても、箱を開けるとウンチクが書いてあったり、料理屋さんでも、料理を出す前に、どこどこ産のお肉や魚を説明したりするのも同じ事かも知れない。
期待を高める、美味しそうに見せる、出来る人間に見せる、そういう事を僕らはプロである以上は、演出していく義務がある様に思える。
キムタクが、テレビや映画でもキムタクを演じる様に、回りから期待されている事に応える努力を放棄するなら、それはキムタクではなくなるのだろう。