客層?客質?
百貨店でメガネを購買される層と、スリープライスショップでメガネを購買する層。
そして地元の路面店でメガネを購買する層と、ファッションSCでメガネを購買する層は、明らかに客層というか客質が違う。
沢山の地方のメガネ店を見て来て感じる事は、売上の強い店は、この客質が明らかに良い層がとれている。
いや、意識してつくって来られたと言えるだろう。
それは、何代にも渡って、その土地で商売をしてきたという信頼と安心に裏打ちされた老舗タイプの専門店であったり、安売り店では提案しきれない商品構成も含めて販売してきたり、徹底的なアフターサービスに拘り、専門店としての明らかに違う技術を提供してきたりしながら、価格以外の価値を見出す客質の良い顧客が存在している事を知っているからだ。
何故、あのメガネ店ではトリニティのレンズ(10万円相当)がバカスカと販売出来るのか?
何故、自店では低単価のセットしか回転しないのに、あの店では999.9を月間何十本も販売出来ているのか?
何故、研究会で見せて頂いたDMと全く同じ内容で、同じ枚数、同じ価格で打ち出しているのに、期間中の実績が5倍も10倍も差が出るのだろうか?
これらは、環境の問題ではない。客質が違うのだ。
そして、それらが普段の実績に差が出て、今後、伸びていく店と衰退していく店に分かれる大きな要因になって来ている。
つい先日、ある新店の開発で商品構成を組んでいる時も、カムロというデザイン性の高いフレームを導入する事を薦めた。初期導入30本からなので、結構なフェースを取る。
しかし、その会議の場で現場サイドから
「うちの商圏内のお客様には、こういうデザインの高いフレームは売れないと思います」
と却下された。
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一瞬、空気が固まった。
そこで、僕は
「判りました。だったら売れないので、別に導入しなくて良いですよ。でも、一つだけ覚えておいて下さい。セットで展開されている様なフレームと同じ様なデザインのフレームがプロパーで並んであって、誰が好き好んで何倍も高いフレームを購買しようと思いますか?それなら誰でもセットで良いと思うでしょう。違いが明らかに判るから、その価値に共感出来るから、プロパーの商品を選ばれると思いませんか?
そして、それを提案して選ばれ、共感されるお客様をつくって行く事に専門店としての特徴が出てくるのではないのでしょうか?
オーナーが、そんな姿勢であるなら、一生掛かっても眼鏡市場やチェーン店には勝てませんので、低単価の売れ筋だけを集めた無難な店で、それ相応の客質しか生まれない店にされたら良いですよ」と。
結果、導入される方向で動かれる様になったのですが・・・・・
ここで言いたかった事は、別にカムロでもフライでも何でも良いのだ。
デザインや特徴は見るけど、ブランドがどうとかの問題でもない。
高いフレームには、安いフレームとは違う価値がなければ伝わらない。そこには、価格以上の何かが存在しなければならないからだ。
それはブランドなのか?デザインなのか?素材なのか?掛け心地とかの機能なのか?
あなたの店はメガネ店の何屋であるか?
ここから全ては始まるものである。
自店はスリープライスショップでなく、均一ショップでなく、チェーン店でなく、専門店であるなら、専門店としてのフレームを提案する義務が存在する筈である。
来店されるお客様が自店をスリープライスだと思って来店される人なんていない。それなら最初から、そっちの店に行くからだ。うちを専門店だと思って来ているのであれば、もっと商品構成にも拘って行きたい。
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それがあるから、そういう客質も生まれてくるもので、自らつくろうと思わない限り、出来てこない事に気付かなければならないのである。