ショートカット
ネイティブ・アメリカンの言葉の中に「後ろ向きに馬に乗る」というものがあると聞きました。
彼らの中では、子供が1人前の大人になった証として、馬にわざと後ろ向きに乗って走らせるのだそうです。
馬が前に走っていても、どこを走っているか判りませんし、スピードも通常実感できるレベルの数倍以上にもなる事でしょう。
でも、後ろ向きに乗る事によって、今までと全く違った景色が見えます。
手も足も使えないので、コントロールも何も出来ないまま、ただ、通常とは異なる環境と景色を体験する事が、大人への一つの戒め儀式として捉えられているのでしょう。
さてさて、今は、全く出来ませんが、昔、ゴルフに行った時、出来もしないのにショートカットばかりを狙って、周りの先輩に怒られた記憶があります。
先輩は「もっと一歩一歩で良いから、楽しようとするな!」と言われるのですが、どうしても足跡が付いていない場所に行ってみたくなってしまうのです。
木があり、バンカーもあるので難しい事は判ります。
確かに、楽をしようとしているのかも知れませんが難しい事の方が楽しいのです。
思い起こせば小学生の頃からも、遠足で大山に登っていた時も、勝手に列から離れ、何度も落ちかけながらショートカットに挑み、結局、落ちて脱臼や怪我で血を流しながらも、ニコニコと笑いながら「惜しい」と叫んでいた記憶があります。先生にメチャクチャ怒られましたけど・・・・
(結局、団体行動が苦手なだけなのかも知れませんが)
コンサルタントも、諸先輩方から、宝石、メガネの業界ばかりに固執せずに、別の業種をする様に促されます。
でも、僕にとって、新たな業種でマーケットサイズの話やマーケティングの話をするより「そんなん、何年前の話やねん!」って突っ込まれるぐらい知り尽くされている業界で、新たなものを作る方が楽しいから仕方ないのです。
もし、今、僕が「キツイ」と思えない毎日を過ごしているなら、それはショートカットをせずに、ケーブルカーにでも乗って山に向かっているのかも知れません。
今日は「大変だ」。明日も「大変だ」。
“FONT-FAMILY: "HGS平成明朝体W9","serif"”>次は、どうしよう・・・・・この後、どうしよう。
業界、大丈夫かぁ~と思える毎日である事が、自分がショートカットに挑んでいるバロメーターになっているのだと自分に戒めています。