業界革命開始
僕が、宝飾業界のコンサルタントをさして頂きだしたのが、今から15年ぐらい前になります。
当時は、まだチラシが蔓延しており、新聞紙と同じ大きさに、プラチナで9800円のリングやプチネックレスの様な商品がビシッと詰まったチラシをよく見たものです。
それでも当時の粗利設定は、大体40%ぐらいで42%取れればOKみたいな感じでした。
しかし、時代は流れ、イオンや森ビル、三菱地所や住友不動産系の商業施設に出店しだすに連れ、「利益を上げろ!」とばかりに粗利率を第一優先に考えられて来たように思えます。
結果、低単価のシルバー的な商品が店頭を締め、主力商品をお店は仕入れず、委託商品の催事中心で回すようになります。
つまり、商品は委託でなければ、店頭には置かない。置いても利益率50%以上は最低必要。万が一、商品を仕入れるのであれば60%以上の利益は取れる様にして欲しい。
そして売れ残ったら、返品が効くか、在庫を入れ替えて欲しい。
こんな事が、当たり前の様に繰り広げられ、甲府のメーカーは人員を削減し、コストを削り限界を越える難条件を虐げられて来ました。ジリ貧です。
どんなに綺麗ごとを並べても、売れないと元も子もありません。
粗利設定をいくら高くしても、回転しなければ、決して利益は生まれません。
そこで、あるメーカーが立ち上がりました。
日本で最も歴史のあるダイヤモンドメーカーです。
彼らは、東京のミッドタウンで自らアフリカダイヤモンドというブランドのショップを造り、高実績を上げています。
その秘訣は、利益設定です。アフリカから仲介業者を挟まず直接商品を造っている為、ただでさえ、安い上に、更に利益率を極端に抑えている為、誰が見ても「これは安い!!!」と感じる商品なのです。
それが話題を呼び、リピートが高く、催事をほぼ展開せずに2000万円以上の売上を毎月叩きだしているのです。
今では丸井や大手百貨店にも入っていますが、回転は非常に高く、デベロッパーからも驚きの声が上がってい
ます。
さて、僕が一体、この話をして何を皆さんに伝えたいかと申しますと、再度、宝飾店の店頭を強化しなければ未来はないと言う事です。
お客様は賢い生き物です。どんなに接客のテクニックを身に付けても価値観が伴わないと判った瞬間、今後一気に去って行く事になるでしょう。
僕は天邪鬼です。だから、業界の常識があれば、その逆を狙います。
利益率重視で他店が行くなら、僕なら利益率は低くても「圧倒的に自店は安い」と思えるイメージ感をこの商品を通して印象つけようとします。
ロスリーダー戦略とか、何とか難しい話でなく、自店の存在意義をこの商品を通して伝えようとします。
確かに全部が全部、この利益設定では難しいかも知れませんが、お店の戦闘商品(キッカケと印象付け)として必ず必要になるものだと思われます。
そしてメーカーさんとの話の中、キッチリとタイアップ出来る宝飾店に対しては全品委託で、この戦闘商品を出して行き、売れなくなった商品は全て無条件で入れ替えるという仕組みを作りました。
そろそろ行きますよ!!!業界革命開始!!!