絆
宝飾の「JJAジュエリーつながり愛キャンペーン」が、今月末から始まる。
これを業界の中で発起し、ここまで辿り着かせたSさんは、本当に大変な苦労だったと思う。
10月から流れるCMも、JJFの中で発表され、ご覧になられた方もいらっしゃると思われるが、非常に素晴らしい作品になっている。
そこに出演される夫妻は、あの震災に直面された方々で、出演の条件はボランティアならという事だったらしい。
宮城県南三陸町の男性が地震で連絡が取れなくなった交際相手を捜し出し、避難所でプロポーズした。
契りの証しとして手渡したのは、津波で壊れた自宅から見つけた、父が母に贈った婚約指輪である。
内容的には、津波からは間一髪逃れたが、約1年半交際していた同県気仙沼市の会社員であるYさんと全く連絡が取れなくなった。
何の手掛かりも得られぬまま、同市の避難所を夢中で回った。Yさんの妹とやっと再会し、生存を確認できたのは地震の5日後。ただ、避難先は依然、分からず「もう会えないかも」と不安もよぎった。
地震から11日目。ようやく市内の避難所でYさんを見つけたとき、彼の心は固まった。「もう二度と離れたくない」。避難所での求婚。自宅のたんすから指輪を見つけた両親も、背中を押してくれた。
「生きて会えただけで幸せ。心配してくれた気持ちが十分伝わり、感動した」。
Yさんは恥ずかしそうに振り返りながら、サイズの合わない指輪をいとおしそうに見つめていた。
「大事にすっから、これからはずっと一緒にいてけれ」
CMには、そのご両親も登場され、バックの曲にはEvery Little Thing(エヴリ・リトル・シング)が流れ、雰囲気は最高潮である。そして最後のテロップに「ジュエリーだから出来る事がある」
抜群の心理的な価値である。
金の高騰と共に、宝石の価値というのは、世の中に伝わった。
20001グラム1000円台だった価格が今は5000円近いのだから、価値がない訳ない。
それに心理的な価値が加わり、これからのクリスマス商戦に臨むのだが
問題は、どんな商品を展開すれば良いかである。