本気度
今日は五山の送り火。京都生まれの僕は「大文字焼き」と言って毎年、5つの山の全てが見渡せる堤防に言ってハシャギまくった記憶がある。
東如意ヶ嶽の「右大文字」、東山の「妙法」、西賀茂船山の「船形」、衣笠大北山の「左大文字」と「鳥居」と順に火が付き、山に文字が浮かんでくるのだが、大学生の頃まで、その意味も判らず花火の感覚で眺めていた。
そもそも五山の送り火とは、「大」は人を、「鳥居」は神道を、「妙法」は仏教を、「舟形」は船をあらわし、神道の人も仏教徒の人も、お盆に帰ってこられたご先祖様全員、船に乗って、安らかに天界へお帰りくださいという意味があるのだそうだ。
しかし、その意味を知らなくても、僕は社会人になってからも毎年、この五山の送り火を眺めに行っていた。京都の人なら判るかも知れないが、これを見ないと、夏が中途半端に過ぎ去ってしまう気がして。
でも、今日、僕は新潟にいて、送り火の時間は、丁度、新幹線の中で爆睡してしまっていた。
今年の夏は、きっと終わらない。
さてさて、日々、支援先に行くと経営者の温度というものがある。
人の感情は、面白いもので、相手が熱いとこちらも熱くなる。
例えは悪いが、先日、自転車置き場で口喧嘩している夫婦に遭遇した時に、奥さんが「全て、お前が悪いんじゃボケッ!」と旦那さんに怒鳴っていて、それに対して旦那さんも「うるさいわ!アホ!ワレの頭、ウジ沸いとるでホンマ!今直ぐ医者行けコラァ~」と同じテンションで返していた。
それを横で、しばらく聞いていた僕は、似た者夫婦だなぁ~と必死に笑いを堪えていたのだが、こういう場合、一方通行のテンションはあり得ないものなのである。つまり、相手のテンションで返してしまう。
だから、「僕がコレやりますか!」と尋ねて、間髪入れずに「はい!」と返事を即、返してこられる様な経営者は、そこに迷いがないので、成功が確信出来る。しかし、そこで、しばらく考えたりするのなら「やっぱ、止めときましょう」と、今度は僕が間髪入れずに言ってしまう。
基本、迷った「はい!」という返事は、「はい!」ではないからだ。
チャンスの女神には、前髪しかないと言われる様に、運は「即」でなければツキが離れてしまう。
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だから、新たな出店の話の相談があっても、迷っている様なら、どこかで気持ちが逃げているので、受けると大変苦労する。
人は、やれるかどうか判らないという不安を抱える中で、意思決定をしなければならない局面というものが必ず出てくる。
これは、僕らサラリーマンも仕事の中で同様に出てくる。
そんな時、チャンスの女神は、あなたの何を見ているのだろうか?
応えは、判らないが、きっと、あなたの度胸と本気度を確認しているのだろう。