価値観
先日、プライム21の全体会にてメガネのデザイナーの話があった。
彼は言う。「女性がメガネを購買する7万円という価格は、ブランドバッグで言う20万円の感覚と近いものがある」と。
そう思って接客に入らないと専門店的な価値観を忘れてしまう。
巷では、シルシルミシルの特番で「眼鏡市場」が特集され、レンズ込み込み18900円を訴求し、読者モデルや有名タレントを起用したJINZやZOFFは、5000円セットでありながらも新たなファッション「おしゃれ」感覚を若年層にイメージ化させている。
そんな中、自分の大切な人に「メガネをどこで買えば良い?」と問われた時、あなたは果たしてどの店を薦めるのだろう。
その時に、自信を持って「俺の店だ」と言えるのだろうか。商品、価格、技術、雰囲気、サービス、接客を踏まえて、そういう店にしていけているのだろうか?
僕らメガネ専門店は、スナックの様に2~3000円のシャンパンを3万円から5万円で売っている訳でもなく(それはそれで雰囲気という究極の付加価値があるのだが)
1000円で仕入れたのものを3万円や4万円で販売している訳でもない。
やはり良いフレーム(デザイン性や品質)は仕入値も高く、2万円近く超えるものも多数存在している。細かく見るとデザインの質や造りが違うのだ。
その価値観が伝わらないと、そういうフレームが売れる筈もない。
ヴイトンやカルティエの直営でバッグを購買するのと感覚は似ているのかも知れない。
しかし、一つ判った事がある。
「女性は、誰もが美人に成りたいのだ」と。
だから、メガネは掛けて貰わなければ、その感覚は伝わらない。
掛けて貰って、鏡を自分で見てもらって、初めて、その感覚が伝わる。
機能や造りは後の話であって、まずは直感的に見て、それが自分に似合うかどうか!そこに価値があるのだと。