マーケティングの伝承
最近は、本当にメンバーの頑張りに圧巻させられる。
武田双雲さんの言葉の中に「だからこそ」というものがある。
自分達は、若い「だからこそ、発想が豊かである」
自分達は、まだまだ発展途上である「だからこそ、一生懸命に経験と知識を身につける」
自分達は、過去を知らない「だからこそ、全てが新鮮で業界に革命を起こせる」
自分達は、自分達は、自分達は・・・・・・・
強みと弱みは表裏一体で、一見、立地が悪いだとか、在庫が少ないだとかを嘆いていたとしても、見方を変えれば、それが大きな強みになるのがマーケティングの面白いところである。
よく言われることであるが、マーケティングの要素の中に「購買経験指数」というものがある。別に指数がどうとか難しい話ではなく、お客様の購買経験が20回を超えると、買う商品が決まり(ヘビーユーザー化)、60回を超えるとお店が決まるという一種の基準である。
つまり、主要なお客様が20回以上購買している商品を扱っているのであれば、商品を絞り込んで良いが、20回も購買していないのであれば、商品や特定のお店も、お客様の中で決まっていないので、何軒かお店を回って、一番商品が充実していると思えるお店で購買しようとするものだ。
ここでポイントは、商圏の規模にもより、仮に宝飾店やメガネ店で20回以上も購買されている人ばかりが、その街に住んでいるとするならば、セレクトショップ的なお店を開いても大丈夫だが、そんな環境はまずない。渋谷や新宿の様なところはまずなく、ほとんどの
お店が位置する商圏であれば、ある程度の品揃えが必要だという事だ。
だから、よく、メガネ店とかで、中小商圏内で、セレクトショップ的なお店を開く方がいるが、正直、理解に苦しむ。オープン仕立てのお店で、まだ存在を誰も知らない状況で、いきなり、イメージが先行し、商品の絞り込みをすると間違いなく失敗してしまう。
(綺麗なお店がカッコ良いと勘違いするのだ)
コンビニが、スーパーとは違い、限られたスペースの中で成功したのは、購買経験が20回以上もある商品ばかり(お茶だとか、お菓子や雑誌)を揃え、他店と価格が同じか、そんなに変わらないのであるならば、お客様は家から近かったり、営業時間が長い利便性の中で購買しようとしたからである。
宝石やメガネは、何を買うかは、ほとんど来店前に決まっていないので、まず、絞り込みでは難しいということになるのだ。
話しが変わるが、郊外店が出来た時も同様に「何故、人が車で移動し
てまで郊外店まで行ったのか?」というと、これも駅前立地とかの地価が高すぎて、人が郊外に住むようになったからである。その為、地方において車の移動が当たり前になり、その環境のもと郊外店が成り立っただけである。
こうして、昔ながらマーケティング的な要素というもので、ある程度の事象は説明出来る。
本日も、メンバーに「ランチェスターの理論は、もう古い!」と、昔に弊社の会長が言った意味を話していたのだが、話すまで知らなかった。
僕は、今、メンバーに出来る事として、自分が会長から直接教わってきたマーケティングの本筋を伝承して行きたいと思っている。