不景気には良い商品のディスカウントが売れる
「算多きは勝ち、算少なきは敗る、まして無算では」
という中国の諺がある。戦いを始めるに当たっては、一定の見通しを持って行わなければ負け続けるのは当然と言っている。
見通しを立てるには、相手の情報を知ったり、繁盛店の情報、そして「過去から蓄積された情報」を常に整理して行かなければ見えて来ない。
今から13年前に、船井幸雄さんが
「不景気には良い商品のディスカウントが売れる」と言った。
船井さんの言葉は、常にひと言で、本質の意味を判ろうとしなければ、誰も気付かずに流してしまうだろう。
それを、いつも弊社の会長が、個別、又は勉強会を通して判り易く解説してくれていたので有難い。(かなり勉強させて貰った)
先程の言葉の中に隠されたポイントは、「良い商品」という意味にある。
例を上げると、景気が良かった頃に、何十万円もの宝石を買っていたお客様が、不景気になったからと言って、1万円そこそこの宝石というかアクセサリーに興味を持つだろうか!
常にカシミヤのコートを着ていた人が、不景気だからと言ってモコモコ感のあるウール素材で満足するだろうか?
クラウンを乗っていた人が、カローラーに乗り換えるだろうか?
ヴィトンをはじめブランドバッグを買い漁っていた人が、980円のバッグを持って遊びに行くだろうか?
ROLEXの時計をしていた人が、1万円のテクノスの似た様なデザインの時計に買い替えるだろうか?
人は、一度、味わった良いモノという価値基準を環境の変化で、そうそう落とせないものである。
だから、不景気になれば、良い商品のディスカウントが売れるという意味になる。
車だと中古市場になるのかも知れないし、ブランドバッグでも、先日は三井でなくイオンまで展開し出したアウトレット店なども、その典型だろう。
また、昔、ユニクロが出したカシミヤ100%の品質と進化したベーシックなデザインと言いながらg=”EN-US”>1万円を切るプライスで出して来たのも、その要素を抑えての事だろう。
宝石も結局、展示会で50代以上のご婦人が購買されているが、購買されている商品は、やはり何年も変わらないボリュームラインである。
ただ、ここで船井さんが、補足として言われた事は、「それで利益を取れる様に頑張りなさい」というものだった。
う~ん!無茶を言う。
でも、確かに、その通りかも知れない。
先週の段階で、ラパポート・ダイヤモンド・リポート(全世界であらゆるダイヤモンドの取引における値決めの際の国際的な基準)によると、ダイヤモンドの価格が一斉に値上がりした。金やプラチナの地金も、相場が一向に落ちない。
メーカーも8月ぐらいから宝石の値上げを始める見通しだ。
だから、頭を働かせて考える。
そうすると、必ず、突破口が見えてくるものだ。
僕は、もう手を打っておいた。
さてさて、皆さんは、次にどういう見通しを立て、仕掛けを準備されているのでしょうか?