お守り
商品には、商品の持つ特徴がある。店にも店から伝わる雰囲気というものもある。
それが判れば、「それらしく」そして「それらしさ」が、より伝わってくる。
さてさて、歳末商戦真っ盛り。
こんな時には、少し初詣には早いが氏神様参りにでも言って祈願して見たくなる。
周りの経営者や幹部の人達の中にも、厄年突入が増えてきており、厄年というだけで彼らや彼女らは、ちょっとした気の持ちようで、テンションは変わってくるものだ。
ある経営者は、占い師に「明日から氏神様にお参りに行く様に!」と言われ、その通りにしたら、売上が急上昇したという嘘の様な本当の話もあった。
宝石店の店頭でも開運ブレスが相変わらず好調に売れている。
1月の初売りには、ダルマをお客様に配り、ダルマの後ろにお客様に願いごとを書いて頂き、それを群馬や奈良の達磨寺で祈願して、お客様に渡すサービスも恒例になって来て、大変喜ばれている。
(大体は1月中旬以降に行われる自店の決算セールの集客時にお渡しするのだが・・・)
まっ!そんな感じで、世間では、物欲より精神欲へと以降している「お守り要素」的なモノが強くなっているのだ。
もともと、パワーストーンとかお守りジュエリー的なものを付けていたのは、皇族や貴族だった。
皇族は、いつ何時、そして明日にでも相手国に攻められたら間違いなく殺されてしまう。
もしかしたら、内部からの反乱があるかも知れない。
その為、明日も生きていられる保証が何もされていない不安な状況の中で、気持ちを落ち着かせる為にもお守りとしてジュエリーを纏ったところから始まった様だ。
そしてその要素は、現在でもあり、今、仮に売れていても来年の年収が保証されない芸能人や野球選手の様な人達が身に付け、不景気で将来が見えないサラリーマンやOLまでも波及したという現象になっているのだろう。
それは、これから幸せな結婚を考えているカップルにも、同様だろうとお守り的なマリッジリングを作った。
売り出しは来年になるが、ブランド名は「京」である。
1000年の都「京都」・・・・関係ないけど僕の出身地
飾り職人から始まる伝統技法が代々伝わっている文化の国だ。
そこで、折角、京都で作るのだから、そのマリッジには2つの「おまじない要素」を加味した。
一つは「紋様」で、風呂敷とか呉服にも描かれた、あの意味不明?な模様には本来全てに意味があって、それをマリッジリング一つ一つに意味を込めた紋様を刻んだ。
今も、日本人に大人気なヴイトンは、パリ万博の折に紋様からモノグラムとして展開している。lang=”EN-US”>
次に、今は皆無になった職人伝統技法を使った。
「きさげ」「へらがけ」「炭研ぎ」である。
「きさげ」は、カンナから歯を外した様な感じのモノでバリを丁寧に取って行く技法
「へらがけ」は、1本、1本に対して職人が特注のヘラを使って、輝きを出していく技法。
「炭研ぎ」は、ほうの木を使って、最終の磨きを出す技法。
特に最後の炭研ぎは、日本刀でも同じ様にしていたのだが、昔から「邪気を払う」意味も込められており、特別なツヤ感を醸し出せるのである。
ちなみにヨーロッパでは、ガーネットを使って最終の研ぎをしていた。
現在、手間とコストが掛かる為、この手法を伝承して行ける職人というかメーカーはなく、飾り職人からスタートし創業何百年と続いている老舗メーカーであるここだけしか出来ないのだ。
それとは別に、本日、紹介された、あるメーカーさんが来社された。
今流行のパワーストーンのお洒落版だ。
名前は、今は伏せるが、雑誌でバンバン掲載されている。
多数の女性タレントも沢山、付けているのだが、実店舗はない。百貨店で一部、イベントをしているのみ。
ほとんどが、モバイルで一回雑誌に掲載すると、2000万円以上の売上が立つのだそうだ。
実際に見ると、既存の宝石店にはないティストで、価格帯も非常に安い。
「直感的に、これは絶対売れる!」と思ったら、行動は早いのが僕の特徴で、来年には、僕のお付き合い先で展開される事になりそうだ。(200店舗は入るかも)
そんな感じで、実際は、チョコレートにダイヤモンドの原石を入れたものが伊勢丹で限定発売されたり、1カラットのダイヤモンドパウダーの入った入浴剤とか色々あるのだけどお守り需要が、ここに来て、またまた進化して来ている。
それに便乗して、来年、本厄年の僕は、本気で開運にあやかりたいと思っている。
だから、公私混同と言われ様が構わない。僕が付けたいと思える厄除けジュエリーでカッコ良い物を開発しようと動いている今日この頃である。