何を買ったのでしょう?
今日は、岡山の宝石店への支援でした。
そして、本日は勝手気ままな夢の話をします。
センティナリー・ダイヤモンドって皆さんはご存知ですか?
多分、知っている人は少ないと思いますが、世界で4番目に大きなカッティングされたダイヤモンドで273 カラット(54.6g) の重さがあります。
大きさではゴールデン・ジュビリーやカリナンに負けますが、でも品質においてセンティナリー・ダイヤモンドは、カラーグレードが、何とDにランクされ、さらに内部、外部共に無傷のフローレスでした。273カラットのDカラーでフローレスですので凄いです。
これはダイヤモンドの色および傷のグレードとしてどちらも最高のものであり、さらにカラットも大きく、メチャクチャ希少な鉱物であると言えます。
詳細は省きますが、この伝説的な世界で最も大きなダイヤモンド(ゴールデン・ジュビリー)と世界で最もグレードの最高に高いダイヤモンド(センティナリー)の2つもカッティングした人物がいます。
ラザールのヨンカーもそうですが、過去にも伝説的なダイヤモンドカッターは、いましたが、生涯で一個出来るのが限界ですし、生きている間に発見されないケースばかりです。
それが、現存していて、既に2つも伝説的なダイヤモンドをカットした、その人が、Gabi Tolkowsky氏です。以下(ガビ)
ガビさんは、ラウンドブリリアントカットの生みの親、マルセル・トルコフスキーを大叔父に持つ人で、ベルギー国王によりナイトの称号を与えられたダイヤモンドマスターです。
マスターと言うのは、音
楽で言うと指揮者みたいなもので、バイオリンが弾けて、ピアノやチェロなど、全ての楽器を掌握していなければ出来ない様に、ダイヤマスターも、カットだけでなく研磨からソーイング、デザインと全てが出来なければマスターにはなれません。
そして、彼は原石と会話できるという逸話も、先ほどのセンチュリーダイヤモンドをカットする時、とても難しいカットな為、約1年間、割れる危険性のある端の部分を毎日毎日、自分の手で、カットしたのもビックリします。(手でダイヤモンドって切れるのですね)
話は長くなりましたが、本日の支援先で、昨日も120万円、一昨日も100万円と、そのガビさんのカットしたダイヤモンドがブライダルで売れたという報告を聞きました。
他にも沢山、価格的に安価な商品があるにも関わらず、その店では、ガビさんの商品が、飛躍的に売れています。
何故、売れるのでしょうか?
5年ぐらい前、このガビさんを小売店に呼びました。
その時、ガビさんがダイヤモンドを原石のまま、小売店に持って来て、お客様の顔を見て「あなたはコレ!」と原石を渡して行ったそうです。
原石ですから石コロみたいなものです。
そして、それを基に、お客様に30億年前のダイヤモンドの物語を語ります。
その後、デザインを描き、マスターだからこそ出来る、カット後の最高の輝かせ方まで提案されました。
その原石は、一旦、本国に持ち帰り、ガビさんが4ヶ月ぐらい掛け
てダイヤモンドの製品に仕上げるのですが、誰も待たされる事に文句を言わないばかりか、ガビさんが持ってきた原石(25個)は全部売れてしまいました。
原石は最低200万円ですので、ビックリします。
でも、購買された人らは、そこで何を購買されたのでしょうか?
きっと、そのダイヤモンドが出来た時に、家の家宝として飾り
「このダイヤモンドは、世界最高のダイヤモンドカッターが私の為にカットしてくれたダイヤモンドなの!」
というガビさんの写真やメッセージを見せながら語られる事でしょう。そして、きっとその物語は娘、孫と引き継がれていく事でしょう。
この物語に300万円やや500万円、中には1000万円以上も出されたのだと思います。
どんなに、素晴らしい品質のダイヤモンドでも、こういうストーリーには勝てません。
皆さんのお客様は、何を購買されるのでしょうか?
あなたなら、何を購買してみたいですか?