礼
そろそろ2010年世界柔道選手権も残すところ20日を切りました。
今回は、100キログラム級でベテランの鈴木桂治選手の活躍も期待されます。
しかし、柔道は武道の一つ。道が付いている以上、単なるスポーツ競技として、勝った、負けただけではなく、礼に始まり、礼に終わるという精神を残さないと柔道でないと僕は思います。
昔、井上康生選手が語っていた「柔道というのは、相手がいなくては成り立たない世界なのです。戦って貰えた事は有難いことなのです。だから、勝っても負けても双方が礼をし、たたえ合う。そういう気持ちを大切にするところに、柔道の本当の素晴らしさがあるのだと。だから、ガッツポーズに疑問を感じずにはいられません」という様な内容だったと思いますが、ずっと空手でも、何故、道が付くのかを教わって来ました。
だから、例え試合に負けて相手にガッツポーズをされたとしても、キッチリと礼をする事だけは欠かしませんでした。
今になって、様々な箇所でコンサルタントとして講演をしていますが、聞いて頂ける人が1人でもいてくれるから、僕らは話を出来ます。
昔は、僕が講演を始めた途端に、席を立って帰る人もいましたし、講演中に非難をして来られる人もいました。
正直、10数年経った今でも当時の事が夢に出てくるぐらいですので、よっぽど僕自身悔しくて怖かったのだと思いますが、そんな時でも礼を欠かした事がないのが誇りです。
今日も、あるチームメンバーから講演後のメール報告を受けましたが、正直、状況を想像しながらも「凄いなぁ~コイツ!」と感じました。1人で何度も何度も修正しながらテキストを作っている苦労も知ってますし、持っている力以上の力を出してお客様の期待と戦っているのも判ります。
だから伸びるし、ミルミル成長して行っている様にも思えます。
きっと、成長しても苦労した分、顧客の気持ちも判り、道の世界が広がって来るのでしょうね。
やっぱり、僕達の商売は、何かを通して、店の成長もしかり、周りの人の成長を見るのが、何よりの喜びとして感じられるから、仕事が楽しいのだと思います。