念入りしぐさ
秋の味覚「秋刀魚」が一匹1000円。昨年は、焼いてあって200円ぐらい。
やっぱり世の中、需要と供給で成り立っているのかな。
考えてみれば、顧客が自ら店頭まで来店してくれる事は、本当に有難いものである。通常、DMでも手間隙と費用をかけて、1人の顧客を集客するが為に、一体何通出せば良いのだろう。それを店頭スタッフが判っていれば、決して惰性になることはない。つまり、顧客が来店される事は当たり前ではないのだ。
江戸時代から続く商人は、「念入りしぐさ」というものを大切にしたという。
念入りしぐさとは、簡単に言うと洋服にボタンを付ける時に、もう一度、念を押して、糸をぐるりと巻いて針で止めるみたいなもので、日本人の職人魂と質の良さを誇る原点である。
チラシを打って忙しいからと、モノとお金だけのやり取りで終わったり、中途半端なまま、顧客に商品を提供したりというのは、商人としての魂を忘れてしまっている。
自店における「念入りしぐさ」は、誰が一体しているのだろうか?
命を預かる病院のカルテの取り間違いで死人を出してしまったり、飛行機や電車の事故も含めて、問題の起こるほとんどは、これの欠如から起こっている。
1人の顧客が来店して、ものを購買して頂いてのみ、お店に利益が落ちる。
そして、次に来店して頂けるかどうかは、その店の信用力で決まる。
儲けは信用の蓄積であり、一つのミスで泡となって消えていく事を判っているなら、絶対に必要な事なのに・・・・