なにごとも徹底
「1万円両替してくれ!」と社長が言う。それに応えて、皆が8000円しか返さなければ、次からは、どの社長も1万円の両替を頼まなくなるだろう。
基本的に予算というものは、そういうもので、根源的な発想に基くのである。
現在、宝飾業界もメガネ業界も再度、原点に立ち返って考えてみる必要がある。
例えば、集客と接客は、別物であって、集客を考えるのであれば、それに特化させなければならない。そして何よりも集客がなければ接客は全く機能しないものである。
異業種で見るとマクドナルドは、コーヒーを集客要因と考えた。
昨年7月末より関東圏で実施し、大きな反響を呼んでいた“コーヒー1杯を無料で飲める”という衝撃的な内容で、時間指定の中でも学生、ビジネスマンをはじめとする多くの客から好評を得たキャンペーンとなり、瞬く間に全国に広がる形となった。
コーヒーの量も2億6000万杯から今年は3億を軽く超えている。
このコーヒーが「プレミアムローストコーヒー」Sサイズもしくは「プレミアムローストアイスコーヒー」Sサイズの提供なのだが、原価はおそらく数十円だろう。
そして、来店された方のほとんど全員が、何かを注文しており、平均220円以上は、払っている。
また、何故、ヤマダ電機の様な家電量販店が、来店するだけでポイントが当たるゲームをしているのだろうか?
天下のマクドナルドもヤマダ電機でさえも、大手と言えども胡坐をかいていれば、集客は出来ないと見て、彼らでも来店するためのキッカケ作りが必要だと考えているからだ。
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街の自転車屋さんの空気入れ無料サービス、車屋さんの洗車無料サービスも、やはり通い客化のコミュニケーション作りであり、商売のキッカケ作りにあるのでしょう。
メガネも宝石も、安くするから売り売りだけでなく、もっと便利なサービススポットという形で、メンテナンスでも良いからサービスに徹底的に拘る事で人は自ずと集まり出します。
何事も徹底すれば、どこかで必ず根付くのですが、商圏内の顧客に浸透するまで最低1年間は掛かるでしょう。でもこの1年が長いから、ほとんどの店が3ヶ月で挫折する。この徹底が難しいのですがね。