面倒くさい時代になったものです。
華やかなラグジュアリー商品に囲まれて1日当たり何百万、何千万円の売上を作っていても赤字の店があります。
ここで言う赤字とは、会社は黒字でも心が赤字の事を指しています。
先日、ある経営者に「うちの社員、どうしたらもっと意欲的にやってくれるのでしょうかね。周りの店はパートさんでも必要なら土日でも出てくれるって聞きますよ。それに比べてウチは、そんな人いませんからね。やっぱり教育ですか」って。
すかさず「それは教育とは関係ないですよ。根本は、社員さんやパート、アルバイトさんにとってお店が楽しいか楽しくないかだと思います!楽しかったら休みでもお店に顔だしに来ますから」と
ある居酒屋さんの名前が“ブラック企業”としてグーグルさんで検索したら、関連ワードで、その名前が出て来たりしますが、何がブラックなのでしょうかね。そんなに他の居酒屋さんと比べて給料が低かったのでしょうか?そんなに休みを削らされていたのでしょうか?
確かに、その要素もあったかも知れませんが、おそらく本当に嫌なら辞めれば良いだけです。
その根本は職場が楽しくなかったのです。職場が嫌だったのです。上司が嫌だったのです。
つまり店長とかがマネージャーに怒られて、それをメンバーに説教ばかりしていたのでしょうね。
あくまでも例えですが、仮に僕が部下に飲みに誘っても断られるとすれば、一緒に行っても説教されたり、仕事の話をクドクド言われる事を想像してしまい、その時間が苦痛なので行きたくないだけです。
そのくせ、自分と同期の仲間や年の近い先輩とは喜んで行く事でしょう。それは、きっと楽しいからです。では、どうすれば楽しいと感じるのでしょうか?
これも何を甘いことをってお叱りを受ける事を承知で申し上げますと、「褒めないからです」。
小さい事でも、褒めるのです。叱る事があっても、その3倍は褒めるのです。人間というのは褒められたくて生きている様なものです。つまり自己重要感を渇望している生き物です。
特に、今のゆとり世代で育った子らは、褒められて教育をされて来ています。「僕は褒められて伸びるタイプなのです!」って平然と言ってのける様な人種です。
仕事が欲しければ、取りに行く事もせず、仕事を与えない上司が悪いと平然と思っている人種です。
そんな人らに、巨人の星みたいに血を汗流せ、涙を拭くな、行け行け飛雄馬 どんと行けって言われても、即、ウツですよ。
宝石店とかに足繁く通うお客様は、家にいても旦那や子供に褒められたりしなくても、店員さんは思いっきり褒めます。話もキチンと聞いてくれます。それが嬉しいのです。
そして、褒めるのは、結果を褒めるのでなく、過程を褒めるのです。一生懸命に接客に行こうとした、その姿勢や、商品に対して新たな提案方法などを試してみたなど、全て過程を褒めることです。
そして、自分達が褒められると、それがお客様にも伝染していきます。
今の時代は、やれそれ年収アップだけを追いかけている社員ばかりじゃないので、いくら売上を上げても楽しくなければ長続きなんて出来ません。
面倒くさい時代になったものです。