身につける事はリスクを伴う
今年の1月から6月までで、最も印象に残った日っていつですか?
なかなか思い出せませんね。
でも、もし思い出せる日があるとすれば、それは強烈な痛みを伴った日か、よっぽど嬉しい事があった日でしょう。人の記憶は感情と同列に脳が覚えるからです。
よくセミナーとか休憩時間に「先生、成功する秘訣を教えて下さい!」とか「当たる催事って何ですか?」「売れる商品って何ですか?」とか聞いて来られる人がいます。
僕はコンサルタントという職業をしているので、「それはですね・・・・」と答えるのが正解だと思うのですが、大体は笑って誤魔化します。
だって、そのやり方とか聞いたって絶対にやらないって判るからです。
野球をやっている人が「ワシ、イチローになりたいんやけど、どうしたら成れるんや?」とか、テニスを趣味でやっている人が、「錦織圭になれる秘訣を教えてくれ!」って言ってるのと一緒だから。
成りたいんだったら本気で行かなきゃ。
必要だったら、有り金全部出してでも海外の一流のスクールに入って猛烈に練習しなきゃ。
ビジネス書を読んで、セミナーを聞いて、人の成功事例をそのまま真似したところで、それだけで成功できる確率なんて20%も30%もないでしょうね。もし成功できるとすれば、それまでに必死で土台を作って来れた会社だけだと思います。
何故なら、実力は実践して失敗して、そして大きな痛みを伴いながら身について行くものだからです。
僕らも何かを身につけようと思えば、何十万円もする研修に自腹で行ったりします。
1日で給料の何か月分も掛かるのですので、必死です。お金という強烈な痛みが発生しているので身につけようと頑張ります。
3ヶ月で英語を身につけなければ、確実にリストラされるとなると、誰もが必死に英語を3ヶ月で覚えようとする筈です。
展示会の売上の10%分が自分の給料の全てですと言われ、値引き分はマイナスになりますと言われれば、必死に値引きせずに売れる様に努力する事でしょう。
この様に、リスクもなく、平々凡々と何かを身につけることは、そこそこは出来るかも知れませんが、本気になっていない限り一流にはなれないでしょうね。