順序の話である
先日、お客様のところで馬糞海胆をよばれた。
とても美味しかった。
しかし、それにしても凄い名前である。
馬糞、つまり馬の糞であり、見た目そのまま、名前を最初に付けた人は、きっとセンスの欠片もなく「馬の糞じゃ、コレは!」と大騒ぎしただけだろう。
ウンコカレー・・・・・・・絶対に食べたくない。
でも、皆さん「馬糞海胆!!旨い」と言って食べている。
どうかしてるぜ!
さてさて、宝石にしても、物販における真髄は何なのだろうか?
答えは簡単だ。
人と仲良くなれる力があるかどうかである。
昔の時計の職人さんの様に、店頭でお客様に対して「使い方が悪い!」と怒鳴っても、
その店じゃないと修理出来ないのなら我慢するが、そんな時代ではない。
メガネも、検眼に詳しくて、お客様にああだ、こうだと語っても「オッサン、感じ悪ぅ~」と思われた瞬間、二度と来店されない。
宝石の知識も同じで、お客様にルーペを片手に薀蓄を語っても、なんか学校の先生の話を聞いているみたいで逃げ出したくなる。
確かに、これらで実績を上げている販売員もいるが、上辺だけで見ると「商品の薀蓄があれば売れるんだ」「検眼に特化すれば売れるんだ」「技術を持てば売れるんだ」と勘違いされる人もいるが、よくその方達を観察してみて欲しい。
=”3″>そういう売上が作れる人には、もともと愛嬌のある方ばかりで、別に技術がなくても十分にお客様と仲良くなれる資質を持っていると思える筈。
つまり、商品知識も大切だが、その前に、お客様と仲良くなれる資質を販売員が持っているかどうかが肝心なのだ。
基本、仲良くなれば、モノは売れる。何度も店頭に遊びに来てくれる。催事の勧誘をしても、快く来場してくれる。
よく言う話だが、催事の勧誘も、お客様を呼べない販売員は、催事の声をかけられる様なお客様がいないだけ。つまり、モノだけ自販機の様に販売していても、根本にお客様への気遣いも含め、肝心の心が不足しているので、実際は仲良くなろうとしていない事にある。
だから売れる販売員は、自店で取り扱っていない商品でも、何でも売れる。
但し、補足するが、技術や知識が必要ないと言っている訳ではない。
それらは当然、あるに越した事はなく、お客様のレベルアップも図れる。
順序の話である。