店のレベルについて
IPADを新幹線の中に忘れてしまった。
今は、手元になく東北にいる。
大切な大切な、IPAD。あるかどうかの確認も取れず、忘れ物の預り所に行かなければならないのだけど、そんな時間はない。さぁ~どうしようって感じで本日のブログを書きます。
基本、商売においては衝動来店を狙わなければなりません。
お客様は、アナログで入店し、デジタルで購買する!という原理原則が、そこには存在しているからです。
例えば、今でも実施しているところも多いと思いますが、昔は170㎝以上の壁面にピアスを飾ったりメガネやサングラス、ケースを飾ったりしていました。
手に取れないのに、何の為に?
と疑問を抱く方も多いと思いますが、答えは「外から店を見たお客様用」です。
壁面を商品で埋めるだけでなく、ポスターを飾ったり、吊り下げPOPで演出するのも、外から店内を眺めたお客様の目線は、明らかに壁面や自分の身長よりも上の空間が飛び込んできて、「賑わい性があるかどうか」「何か、面白そうかどうか」「商品が沢山、あるかどうか」を判断して店頭の雰囲気を見るからです。
そして次に店頭の商品に低単価な買い易い商品を並べるのも、その商品ラインを見て、自分でも買えそうな商品がありそうかどうかを判断して、中に進むかどうかを一瞬で決めます。
ここで重要なのは、「自分の欲しい、又は衝動買い出来そうな商品があるかどうかの匂い」を店頭の雰囲気から感じられるかどうかが重要なのです。
その為、売りたいからと言って、5万円や10万円の商品を店頭に出しても、店の中も同じ様に高い商品が並んでいるイメージを勝手にお客様は想像してしまい、中に入らず通り過ぎる傾向が高いからです。
勿論、その店頭の商品からの主通路である動線の幅も大きな意味を持つのですが、全て、適当でなく、消費者心理を計算しての売場作りになっているものです。
つまり、高級でオシャレな店を展開する事も簡単なのですが、大部分の人は、絶えず宝石を探したりしている訳でもなく「あっ何か面白そうなものあるかな?」という感覚が先にあって、その為には、店の敷居を低く見せることがポイントになります。
だから、僕はメガネ屋さんだと、店頭に出している低単価のサングラスの品揃え、メガネケースを含む備品等の見せ方等々に対して必要以上に拘りますし、宝石店のピアスや壁面の使い方、店頭のビジュアル等にも口煩くチェックする様にしています。
だって、お客様が店頭で立ち止まってくれない限り、客数が増える訳ないのですから。
しかし、しかし・・・・
宝飾店でも、改装してオシャレでカッコ良い店にしてしまうパターンが多いものです。
それは、お客様のニーズですか?
それとも自分のニーズなのでしょうか?
確かに良い客層を欲しいという気持ちも判りますが、そんなお客様を1人1人、自店は、この商圏内で獲得出来るのでしょうか?
マグロの一本釣りと同じで、数は少なく一攫千金になってしまう気がします。
店を作る事は、お金を出せば出来ても、それを維持するには、商品だけでなく、人の部分も含めて、それ相当の対応から見直さなければ、決して上手く行きません。
商売の本質は、自分自身のレベルよりも目線を上げては失敗します。
何故なら、自分達のレベル以上のお客様は、決してお客様にはならないのですから。