鑑定勉強会の締めくくり
日本を代表するダイヤモンド鑑定機関であった『全国宝石学協会』が先月の29日に倒産した。負債総額は約4億2000万円と言われているが、今年5月14日のダイヤモンド偽装鑑定疑惑が新聞で報じられてから半年持たなかった。
そして、今回も僕は、偽装鑑定の新聞発表があった時と同じく、倒産した日にも、宝飾ボランタリーチェーン店での会合の日だったので、急遽、今後の対応検討会みたいになってしまった。
どんなに大きな会社でも、どんなに今まで信用を作ってきたとしても、それを失うのは簡単だ。そして一度、失った信用は二度と元には戻らない。決して。
今日は、東京での宝石鑑定勉強会の最後の日だった。
最後は、試験で締めくくり皆の今まで蓄積して来た知識を整理した。
この勉強会が始まったのが6月なので、半年という月日は本当に、あっと言う間に過ぎて行った。
本勉強会の大きな目的は、宝石店や買取店がダイヤモンドや色石の審美眼を身につける事もそうなのだが、それに伴う様々な情報を取得する事にあった。
情報がなければ興味が沸かない。
結局、販売員の興味の度合いがお客様の興味の度合いへと繋がっていくのである。
よく言うことだが、情報も商品の一つである事に間違いない。
例えば、ここに一つの宝石があって、この宝石を有名女優が付けているというだけで価値は上がるものだし、有名デザイナーが作ったという事だけで3倍ぐらいに価格は跳ね上がる。魚屋さんでも、「今日は良い時に来たね。これは滅多に取れない魚なんだけど、ここに子供がいるでしょ。これが凄く美味しいから食べてみな」という様な会話も商品に含まれるものである。
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世界で一番美しいと言われるセンティナリーダイヤモンド、ゴールデンジュビリー、そしてそれらをカットした世界最高峰のダイヤモンドマスターカッターであるガビ・トルコフスキーのこだわり等々。全ては情報から興味が生まれるからだ。
会話は、そういうものを含めた心理で成り立つもので、心が動いてこそ、初めてモノが動く。