長所も短所
仕事は働くと書く。言葉どおりハタ(周り)を楽にさせる事を意味している。
そこで、活かされるのは自分の長所である。
その長所を伸ばす事が、より活性化へと繋がる事になるのだが、長所本来の意義するところは、自分にとってではなく人にとっての部分にある。
事務作業を完璧にこなす事を長所としている人間にとって、企画や営業を強制しても、そこは長所でないかも知れなく、逆に人とのコミュニケーションは上手でも、いい加減な仕事への取り組み方だと、それは一気に短所にもなってしまうのだ。
結局、長所も短所も紙一重というか、人によっての捉え方次第で変わってしまうものであるというところが重要な要素として占める。
本日、お伺いしたご支援先も、それを十分に判っているので、絶えず接客のフォーメーションを考えている。年間何億と販売していても自分は完璧でないと思っているところが凄いところである。
つまり、VIPが1人来店された段階で2人の販売員が付き、作業をしている周りのメンバーも、それとなしに販売員が目で見える範囲で作業をしながら待機している。
お客様が2人なら3人、4人なら5人と絶えず、合図次第でお茶出しや、その場の空気に応じて盛り上げ役を買って出たり、フォローに入ったりと常に目を配らせて意識出来ているから、お客様の買い上げ率は非常に高く、また再来率も高くなっている。
(店で知っている人が多いと自分にとって特別な店だと感じてもらえるから)
1人で全部しようとすれば、お客様から見ても合う合わないは当然出てくるし、途中わざとらしく感じたり、間が途切れたりしてしまうものなので、やっぱり団体戦という組織で向かう方が、それぞれの長所を活かし、お客様も楽しいに違いないし、和気藹々というスタイルに移っていくのである。
僕自身も、今年は、昨年までと違い組織で対応出来ていなかった。
昨年までは、信頼出来るメンバーが、常にフォローで側にいてくれたからだ。
今年に入って仕事の依頼は、昨年よりもメガネ店や宝飾店から非常に多いのだけど、正直、今は、ほとんど断ってしまっている。これ以上は、対応出来ずに、迷惑をかけてしまう事が判っているからだ。
そんな事を考えながら、ご支援先のフォーメーション接客を見ていたので、終わってから
「1人で店をやっている人にペア接客なんて出来ないよね。2人シフトの店でも無理だと思う。でも、自店には、販売スタッフが7人もいるんだ。それだけの売上を作っているからだ。皆にそれが出来る事の有り難みが判るか!!」
と目に涙を浮かべながらヒシヒシと語ってしまった。
話が終わった後、皆、口を空けてポカ~ンとしていた・・・・・・
おしまい