行動しながら修正するもの
昔、僕はコンピューターの営業マンだった。当時は1台数千万もしていたオフコンという汎用機がウインドウズNTサーバーに変わり、パソコンがLANを通して端末に活用され出されることで、画期的にそれまでのシステム環境が変わってしまった。IBMがDOSVの仕様を公開した為である。
しかし、サーバーは、会社の基幹システムであり絶対に落ちたらダメなものだが、それまでの実績と信用を確信していたオフコンを安いからとウインドウズみたいな子供騙し程度のもので、大丈夫なのか?と、誰もが不安に感じていた。
案の定、当初は、ウインドウズが未完成でバグの連続、何かあると直ぐにシステムがシャットダウンしてしまう始末。納入したのは良いけど、営業は毎日毎日、電話にビクビク。常に訳の判らない不安に日夜かきたてられるものであった。
営業は、お客様に叱られてもSE(システムエンジニア)を責める訳にもいかず、マイクロソフトみたいなバグだらけで、未完成なOSが、直ぐに無くなるものだと思って、やけ酒をSEと飲んでいたのだが、マイクロソフトが凄いところは、それでも、バージョンアップしながら精度を高めていったのである。
結局、未完成でもマイクロソフトの独走は、そのまま突き進み、他社が様子を見ている間に基幹システムは、安価なパソコンに変わってしまったのであった。
なんか商売も、そんな感じなのかも知れませんね。
今、好調なお店は、取り合えず、良いと感じたものをまずやってみる精神があるところです。
「メンテナンス(修理)を地元で一番、持って来るお店にしよう」と掲げて、店頭で修理のお客様が増え出すと、自然と商売の土台が上がってきます。当たり前ですよね。客数と信用、そして接触回数が増えるのですから。
また、メガネであれば、「ジュニアフレームをトコトン強化してシェアを上げて下さい。そうすれば、土台が上がりますよ!」と言う言葉を信じて取り組んだところも、売上の土台が不思議と上がっています。
宝石も「自店でお客様と知識を共感すると良いものが売れ出す」と言う言葉を信じて、宝石を見る技術(審美眼)を勉強してお客様に伝えて共感すると、フアン化が進み、顧客層が除々に変わり出しリピート購買が増えてくるのです。
成功していたり、実績がブレないお店の共通要素は、上記以外にも山ほどあって、それらがある程度、明確になっていても、何故か失敗?を怖れて動かない姿を見ると、本当に勿体無い気がします。
経営学者のピータードラッカーの言葉の中に
「勇者は一度しか死なないが、臆病者は何度も死ぬ」と少し馬鹿にしたものがあります。
まずは、確率の高い成功実例を勉強して、行動してみることですね。それが未来に繋がる成功の一番近道なのですから。