平均も蓄積すると山になる
ある地方に宝石、メガネ、時計を扱う小さな路面店がある。
社長が1人、社員さん2人、女性パートさん1人です。
4年前に初めてお伺いした時、退社した渡邊君の変わりに僕が営業で行くことになったの
ですが、お店を見た瞬間、写メを撮って「俺にどうしろと言うのだ!!」と渡邊に怒って
メールを入れてから本気で引き返そうと思った様なお店でした。(すいません(^o^;))
中は薄暗く、商品も閑散としていて、メガネはピンで刺してありました。
所謂、昔ながらの昭和の匂いがするお店ですし、売上も凄いと言えるものではありませんでした。
しかし、当時、専務と話した時、何か前向きで素直で、人間性が素晴らしいと感じた事を今でも覚えています。
あれから4年経って、当時の専務も社長になり、お店も当時の面影もないぐらい綺麗で素敵になりました。
つい先日、お伺いした時、メガネ230万円、宝石250万円、電池交換50万円、宝石修理30万円、補聴器150万円、時計50万円・・・・・微妙に、もっと数字があったかと思うのですが、何だかんだで7月は全体で900万円以上の売上がありました。この店の月平均は、大体700万円ぐらいです。
別に、この月に宝石のイベントを行った訳ではありません。メガネでおしゃれ相談会を実施した訳でもありません。
満遍なく、偏ることなく、無理することなく、宝石、メガネ、補聴器、時計、修理とそれぞれが安定した数字をそれぞれ作り、合わさると900万円を越えていたと言うことです。
それに対して、未だに高い家賃を払い、シフトを2交代で組み、店内催事で、必死で電話作戦を行って、やっと900万円という宝飾店もあります。
どっちが良いかは判りませんが、僕の理想は、やっぱり前者ですね。
定期的に休みがとれ、借入金も負担に成る程もなく、余裕を持ってお客様と応対する。経営者に聞くとそんな店を誰もが作りたいと言います。
だったら、それを目指せば良い。そういう店が全国各地にあるのですから。
しかし、その為には、見えない力を付けておかなければなりません。
それは、長年蓄積された信用、安心感というお客様への約束を守り通した結果、生れてくるからです。
メガネが強い、宝石が強いと言う事も大切ですが、平均も合わさると、凄い店になるということもありえるのだと。