まとまった組織
「あそこの社長は、欲がない!もっと給料を取れば良いのに」と、あるメーカーの社長から、そのお店の社長について言われていました。確かに何十店舗も宝飾店を経営しているのに給料は、ほとんどとっていません。自分に来たお中元やお歳暮は、従業員に分け与え、業績の良い時には、年に4回ボーナスを支給する。毎日、お弁当を常に持ってきて、店舗巡りも、ほとんどが自転車で一人で回る。店頭の看板が汚れていたり、POPが汚ければ、誰かに指示する訳でもなく、自分がハシゴに登って直し始める。
「だから僕たちは業績が落ち込んでるなら給料が低いとかどうかは全く関係ないのです。そんなものより、この社長の力になりたいと本気で思っています」
そういう話を以前、幹部の皆さんから聞いていて、「キレイごとだろ!」と弱冠、感じていたのですが、先日、その姿を目の当たりにしてしまいました。
今の時代、最も難しいのは組織の一体化です。野球を見ていても、特別なスーパースターばかりを揃えた巨人が毎回優勝する訳でもなく、最後は、一つにまとまったチームが優勝する確率が高いことも、このチームワークというものの大切さを物語っている様に思えます。
そこで、チームをまとめるのは、やはり野球であれば監督、そして主将であり、会社であれば、社長、そして幹部になるのでしょう。
では、どうすれば人は付いてくるのか?「給料をたくさん与えること」確かにお金を沢山頂いて嫌な人はいないでしょう。しかし、次は、もっと、もっとと、どこまで行ってもお金だけでは人を惹き付けることは出来ません。
それよりも、この社長や幹部の人柄や姿勢に共感し、応援したいという部分の方が、ずっと強力な様な気がします。