テーマが需要を生む
有名な話ですがディズニーランドで買う年間のお土産の売上は680億ぐらいで通常百貨店の売上を超えています。リピート率97%の実績や平均滞在時間の長さを含めてテーマパークとして最も成功した秘訣が色々あるのですが、それはまた追々話していくとして、やはりこのお土産が占める売上は、非常に大きなものであることは間違いありません。
僕は、映画が好きで、時々見に行くのですが、必ずポップコーンとコーラを買って館内に入ります。いつもポップコーンを購買するには長蛇の列で一苦労する中、この売上も相当大きなものだろうなぁ~と思いながら商売の上手さを感じて見ています。
良い映画、悪い映画の判断は自分の主観で判断するしかないのですが、このポップコーンやコーラの売上を伸ばすことを考えた時、ターゲットの選定が非常に重要になる様に思えて来ます。
上手い映画は「名探偵コナン」「ワンピース」「ハリーポッターシリーズ」「宮崎駿シリーズ」「チャーリーとチョコレート工場」等々は子供も見たいと思える映画です。しかし、子供は1人では来ませんので必ず母親や祖母等と一緒に見に来るのでお菓子や飲み物が、よく売れます。それに子供はパンフレットやグッズを欲しがるので、この部分も大きく興行収入として増えます。(ポップコーンの入れ物もピカチューやドラえモン版がありました。)
次にカップルで見る映画も同様。「ダイハード」や「パイレーツ」「スパイダーマン」等ハリウッド映画が、まだまだ強いのですが、ホラーとかになると残酷なシーンを嫌がる女性も多いので、あまりにも迫力とかに拘ってしまうと「アイアムレジェンド」みたいになってしまうので注意したいところです。
最後は時間が余っている団塊世代をターゲットにした映画もヒットしたら大きく貢献します。この世代はフイルム映画から今も映画フアンのお父さん方も多く、昔の寅さんから始まり、「三丁目の夕日」が何故、あれほどヒットしたのかも頷けます。
つまり、需要というものは、東京ディズニーランドが当初のカップル市場から家族需要へとターゲットを広げて行ったことや、ヒットする映画にしても、テーマを明確にした段階から既に決まっているように感じている様にお店やイベントにおいてもテーマを明確に打ち出す演出も必要なのかも知れませんね。
そして、そのテーマが明確になり、その層が大勢集まると、そこに産業が生まれ、ポップコーンやコーラでも莫大な売上へと転換されていくものなのでしょう。