根の意味
強い会社はどんな会社でしょうか?
確かに自己資本比率で40%を超える会社や無借金経営が出来ている会社等々、様々な指標がありますが、私は「根」を持っている会社だと思います。
昔、阪神大震災の後、友人の実家がある現地を見に行った時、愕然としました。ニュースでは大分と回復してきたという話の中、そこには回復というには、ほど遠い状況が広がっており、住居も電信棒も、そこかしこで倒れていたものです。
しかし、その見渡す限り悲壮感が漂う状況の中で、街路樹は、しっかりと立っていたのを見てビックリしました。家や電信棒等が倒れても木は、そこに立っている。
何故、木は、凄まじい地震においても立っていられたのでしょうか?
それは、そこに「根」を生やしているからです。
「根」という漢字の意味は、皆さんもご存知の様に「木」と「艮」が合わさって出来ています。
「艮」とは『 易 』の 八卦 の一つで、止まることや山という意味を持っています。あの占いでよく使われる「当たるも八卦当たらぬも八卦」の八卦です。つまり、木をじっとして動かさないということになります。
予断ではありますが「恨み」という字は、心をそこから動かさないということになりますので恨みを孫の代までという言葉もそこから来ているのでしょう。
ここで言いたいことは、会社の艮も同様で地元に「根」を生やし、その「根」が深ければ深いほど、少々のことで自社はビクともしません。その確信が会社の持つお客様が抱く信用力であると僕は思います。
だから強い会社程、この根という信用力を持っており、お客様が「この会社は私達を決して裏切らない!」という安心感が継続の架け橋になり要素と成り得るのでしょう。