宝飾の良さを実感
宝石店への支援に行くと、いつも宝石の凄さに驚かされてしまいます。
こんな話をしたら笑われるかも知れませんが、宝石自身が、はじめから自分の持ち主を選んでいる気がするのです。それは原産地から、はるばる海を越え様々な人の手に触れ段階をおって初めてお客様の手元に届けることが出来るものです。おそらく、地球が創った最も古い商品であり、一番遠く旅をしてきた商品、そして一つとして全く同じものはなく、その出逢い自体が奇跡に近いもの、それが宝石なのです。
先日、凄いタンザナイトを見ました。今まで見ていたタンザナイトと比べると、こんなに輝きと色合いが違うものなのかと目を疑いました。メチャクチャ綺麗なインペリアルトパーズを手に取りました。しばらく、その宝石から目が離せなくなりました。そして家宝として何百年も残して行けそうなフェニックスのダイヤブローチを眺めました。
存在感があり過ぎて、宝石に完全にのまれてしまいました。
それぞれの値札を見たらタンザナイトが400万円、インペリアルトパーズが300万円、フェニックスのダイヤブローチが950万円と付けられており、その全てが最初から持ち主を決めていたみたいに店頭初売りフェアで売れて行ってしまいました。それ以外の売れなかったものも、持ち主を選んで店から巣立っていく時期が、きっとくるでしょう。それが何年掛かったとしても。
これからは、宝飾業界は本物の時代に移って行くことは間違いありません。
安いからと言って変色してしまうホワイトゴールドの素材よりも、やっぱりプラチナになるでしょうし、ゴールドも本来のイエローに戻るでしょう。シルバーやステンレスもアクセサリーとしての段階に留まり、宝飾になりえることはありません。
この世でプラチナと金だけが貴金属と呼ばれる由縁は、この2つの金属だけが自然界にある、あらゆる環境で酸化しない(錆びない)からなのです。
本来の宝飾とは、そういうものなのかも知れませんね。