肌で感じる
「鑑定」という言葉で真っ先に頭に浮かぶのは、骨董屋の主人です。ルーペを片手に隅々まで、持ち込まれたモノを鑑定している姿に対して、これぞスペシャリストというイメージが伝わってきます。しかし、それが出来るまでには修練が必要です。それには、絶えず、本物にふれる機会が多くなければなりません。しかも、ただ漠然と眺めているだけではダメで、精神を集中させてモノを見続けなければなりません。そしてそれを長年続けることによって本物の鑑定が出来る眼力が養われるという訳なのです。
私達、コンサルタントもいわば鑑定士とまで言いませんが、メガネならメガネ、宝石なら宝石と、それぞれの分野において真剣に取り組み、打ち込んで来た者には、誰かが書いている本や理論で学んだものとは異なる感覚の眼が備わっています。普通の人が見ても違和感がなくても、何かが違うというその感覚を「肌で感じる」といいますが、これも私達にとっては、大切な基準の一つになります。
お店も同じです。長年、その場所で商売をしていると、肌で感じる雰囲気というもののアンテナを実感したりしませんか?その時に、即、動ける人を行動力があり、動けない人を行動力がないという判断をするだけですが、耳を澄まして、鑑定士になった気持ちで明日の朝、店頭を外から眺めて店内を見渡してみて下さい。そして、しばらくSCならテナント館内、路面なら、その周りをゆっくりと散歩して見て下さい。きっと、そこであなたは何かを感じるはず。