団塊世代の感覚
「友達夫婦」「友達母娘」という言葉が出回っています。その昔、結婚はお見合いが前提でした。その時の理由としては家同士の格式ばった中「尊敬できる人」というところが大きな要素であったと思います。そして時代は進み今の団塊世代ぐらいから女性は男性を「●●君」と呼ぶ様になっていき恋愛結婚に移って行きます。その友達要素から培われた関係は、定年を迎える消費にしても奥さんの意見を最大限取り入れた家のリフォームや旅行、そしてプロポーズアゲインの様なダイヤモンドリングのプレゼントという様な関係へと移って行きます。また、最近、母と娘が親子というよりも友達に近い感覚で一緒に映画に行ったり、ショッピングに出かけてお互いの服を交換したりしていることも不自然ではなくなりました。宝石も母が娘に買ってあげたものを借りたり、母の宝石箱に閉まってあったものを母と娘の2人でリフォームフェアに訪れたりもしています。
確かに団塊世代は、「平凡パンチ」や「anan」「nonno」を読みアイビールックやミニスカ、ジーンズを流行らせ、フォークソングブームを起こし長髪でゴーゴーダンスを踊っていた当時の新人類ですので、常に年齢は若いと言っても過言ではないでしょう。私の支援先の社長夫人も、まだまだ若いのですが郷ひろみのファンクラブに入っており、コンサートに言って「ヒロミー!!」と叫んでいるそうです。ペ・ヨンジュンを追いかけ、空港で泣いていた女性の方々のほとんども、グループサウンズやビートルズで絶叫していた方々なのでしょう。
つまり、団塊世代の親と、団塊世代は根本的に感覚が異なり、ステテコ、パッチで盆栽をいじり、パイプを咥えて囲碁のテレビを見る風景を見てきた結果、それを完全に年寄りくさいと否定して育った世代ですので、同じイメージを持って商売をしていると絶対に、お客様との溝が生まれてしまいます。メガネと言えば鼈甲のサーモントフレームとジュエリーフレーム、K18は、一世代前の高級品であって、今はそれに変わる商品をしっかりと準備しておかなければ売れなくなってくるのです。団塊世代で999.9を掛けたら可笑しいですか?ジャポニズムを掛けたら可笑しいですか?
もし、可笑しいと思われているのであれば、それは、あなた自身の思い込みだけの問題であって、団塊世代の親はターゲットになりえても、これからの団塊世代を取り込めないのかも知れませんよ。