外商顧客
自店の上得意客に訪問販売している宝飾店に本日行って参りました。この訪問販売出来る層を仮にAランク顧客としますと、まずは、その層をしっかりと維持して行かなければ売上は落ちてしまうものです。確かにお店としての希望は、この層にも自店まで来店して頂きイベント等で購買して頂く事を優先させたいのですが、なかなかこのスタイルが一度、身についてしまった層に対して、それを強要したとしても来店への誘導は骨が折れるものです。そこで、来られないからと、今までしてきた手紙や誕生日、お歳暮等普段の気遣いを辞めてしまうと必ず顧客の足は遠のいてしまいます。
昔は老舗と呼ばれる宝飾店程、外商が主流でした。その為、掛け時計や置き時計を店内にたくさん用意し、それを購買しに来られたお客様には、その場で品物を渡しては行けないというスタイルを採っていました。基本は「飾ってあるのはサンプル品ですので、メーカー在庫が到着次第、お電話させて頂き直接お届けしますので」という方向へ持っていくのです。これの大きな目的はお店の親切というよりもお客様の家を拝見する機会にめぐまれるからです。
大体、時計等は、その家の一番良いところに置こうとしますので、持参した時にその家の概要が把握できてしまうものです。そこで、「今度、近くに寄った時に電池を12本サービス致しますので、またお電話しますね」と言っておけば、次もまた訪問出来る機会が生まれるという戦略です。
この様にいきなり、宝石を外商で販売する等、出来る訳もなく、戦略と目的が備わって近づいていくものなのです。ここでは外商の話をしましたが、Aランク顧客を作りたいのであれば、どうすれば出来るかを具体的に落とし込まない限り、決して何年商売していたとしても出来てこないのです。